紅い宝石
鏡戸桃
プロローグ
それは世紀の大発明のはずだった。その紅い宝石に似たエネルギー体は、世界中すべてのエネルギー問題を解決した。ひとかけらで1年分のエネルギーを賄えるのだ。その発明者は世界中から称賛され、億万長者に慣れただろう。その発明は、全てにおいて完璧としか言いようがない。はずだった。
しかし、そうはならなかった。たった一つ、欠点があったからだ。
その欠点は、
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