クソだらけの天使

第7話 ポップラップの暗号

　日本に戻った天使と悪魔は、再び新たな任務を抱えていた。舞台は大阪の若者たちが集まる「ポップラップ」イベント。人気のラップバトルが繰り広げられるこのイベントは、一見するとただの音楽祭だが、裏では違法な取引やギャングの活動が活発化していた。

「こんな音楽祭に、どんな闇が隠れているのか興味深いな」天使は現場に足を踏み入れながらつぶやく。

「俺もラップで一発かましとくか？悪魔のフリースタイルってのを見せてやる」悪魔がニヤリと笑う。

　会場では、ラッパーたちが即興でライムを飛ばし合い、熱狂の渦が巻き起こっている。しかし、天使はその中に、隠された暗号が存在することを見抜く。ラッパーたちが繰り出すリリックに、組織の指令や取引内容が巧妙に紛れ込まれていたのだ。

「直人、これを解読する必要がある。ラップの中に取引の手がかりが隠されてる」天使はラップバトルをじっと見つめる。

　悪魔もまた、リズムに乗りながら、次第にその暗号を解き明かしていく。二人はこのイベントの裏に潜む犯罪組織の黒幕に近づいていくのだった。

　ポップラップで得た情報を元に、天使と悪魔は北海道にある高級リゾート「シェルドンシャレー」に向かう。そこでは、世界的な探偵、明智小五郎が招待されていた。シェルドンシャレーは、豪雪に覆われた美しい山中に位置しているが、その中では一つの謎めいた殺人事件が起こっていた。

「ここで事件が起きたとなれば、あの明智小五郎が黙ってないだろうな」悪魔が言う。

「確かに、だが我々もこの事件を解決しなければならない。犯罪組織の手がかりがここにもあるはずだ」天使は厳しい表情で答える。

　明智小五郎と合流した二人は、彼の持つ鋭い推理力と自分たちのスキルを組み合わせて、事件の真相に迫る。シェルドンシャレーに集まった客たちは皆、一癖も二癖もある人物ばかりで、疑念が渦巻く。

「お前らもなかなかやるじゃねぇか。でも、俺の推理にゃ敵わねぇぜ」明智は微笑を浮かべながら言う。

「そうかもしれないが、俺たちの直感も捨てたもんじゃない」天使が返す。

　三人は、複雑に絡み合う事件の真相を突き止めるために協力する。暗号や証拠を元に、ついに事件の真犯人を追い詰め、シェルドンシャレーを再び平和な場所へと戻すことに成功するのだった。

　シェルドンシャレーでの事件を解決した後、天使と悪魔は次なる目的地、「死者の街」と呼ばれる廃墟へと向かう。この街は、かつて栄えたが、今ではゴーストタウンと化している。噂によれば、ここでは「チャリオット」と呼ばれる奇妙な儀式が行われ、死者を蘇らせるという。

「死者を蘇らせるなんて、まるでホラー映画の世界だな」悪魔が冷笑する。

「しかし、この儀式には重大な秘密が隠されているかもしれない。俺たちが止めなければならない」天使は真剣な表情を浮かべる。

　二人は死者の街に足を踏み入れ、その異様な雰囲気に圧倒される。ここでは、かつての住人たちの亡霊がさまようかのように姿を見せる中、街の中央広場では怪しげな儀式が進行していた。

「このチャリオット、何かが狂ってる」天使がつぶやく。

「それでも、俺たちがこの街を救うために戦うんだろ？」悪魔が勇ましく言う。

　二人は儀式を阻止し、チャリオットを操る狂信者たちと対峙する。最終的に、彼らは儀式の真実を暴き、死者の街に再び平穏をもたらす。しかし、その過程で天使は不吉な予感を感じ始めていた。

　死者の街での事件を解決した天使と悪魔は、大阪のユニバーサルスタジオジャパン（USJ）へと向かう。ここでは、犯罪組織がテーマパークの裏側で密かに大規模な取引を計画していたのだ。

「テーマパークで取引だなんて、子供騙しじゃ済まねぇな」悪魔が苦笑いする。

「でも、ここで奴らを止めなければ、多くの人々が危険に晒される」天使は強い決意を持って言う。

　USJの人気アトラクションが繰り広げられる中、天使と悪魔は、組織の手下たちと次々に対峙していく。巨大なハリウッド映画のセットが舞台となり、二人は息をつかせぬアクションシーンを展開する。

「お前らの娯楽はこれでおしまいだ」天使が敵に向かって銃を構える。

「俺たちのショーの方が、はるかに面白ぇぜ」悪魔がニヤリと笑う。

　USJでの最終決戦は、テーマパークのゲストたちが見守る中で繰り広げられ、二人は犯罪組織のボスを倒し、取引を阻止することに成功する。

#### **クライマックス: Omiai死ねよ**

USJでの戦いを終えた後、天使と悪魔は、ついに日本全国を揺るがす巨大な陰謀の全貌に近づく。鍵を握るのは、悪質な婚活サイト「Omiai死ねよ」で、そこでの出会いが犯罪組織のネットワークに繋がっていた。

「このサイト、まるで罠だらけじゃねぇか」悪魔がサイトを見つめながら言う。

「多くの人々が騙され、苦しんでいる。これを止めなければ、また犠牲者が増える」天使は強く言い切る。

二人はサイトの運営元を探り当て、その背後に潜む黒幕に立ち向かう。最後の決戦は、暗闇に包まれた東京の地下施設で繰り広げられ、サイトを通じて行われたすべての悪事が明らかにされる。

「これで終わりだ、Omiai死ねよ。お前たちの悪行もここまでだ」天使が銃を構え、黒幕に迫る。

「俺たちの手で、このクソみたいな世界を少しでもマシにしてやる」悪魔がナイフを手に、決意を示す。

　二人の連携は絶妙で、黒幕を打ち倒し、サイトを閉鎖に追い込む。その後、サイトによって被害を受けた人々が解放され、平和が戻ってくる。