第2話《紫鏡の呪い》
※この物語は福岡県〇〇市の△△中学に通う女子中学生、Aさんの恐怖体験です。
ある都市伝説に深く関わっています。
インタビュアー:今日はお時間をいただきありがとうとうございます。
まず、Aさんが体験した出来事について教えていただきますか?
Aさん:はい、あれは中学2年生の夏休みの事でした。
友達のMと一緒に学校の図書室で勉強をしていたんです。
《鏡との遭遇》
Мさん:ねぇA。知ってる?この学校には『紫鏡の呪い』があるんだって。
Aさん:『紫鏡の呪い』?それってなに?
Мさん:Aは聞いたことないの?
Aさん:いや別に、そんなのただの噂でしょ。あり得ないって。
Мさん:いやでも実際に見た人がいるんだって。
図書室の奥に古い鏡があるらしいよ。
一緒に見に行ってみる。
Aさん:別に良いよ、Мの頼みだもん。
Мさん:よし、それじゃあ今日の放課後に図書室に来てね!
Aさん:うん、分かった。
その日の放課後、AさんとМさんは図書室の奥にある古い鏡を見つけました。
鏡は埃をかぶっていて、何年も使われていないようでした。
Aさん:これがその紫鏡?
Мさん:うん、そうみたい。見て、紫色に光っているじゃない。
Aさん:本当だ…でも今のところは他の鏡とあまり変わらないでしょ、紫色に光ってるとこ以外で。
Мさん:じゃあ試しに見てみようよ。
Aさん:ええ…やっぱり辞めといた方が良くない。もし本当だったら何が起こるか分からないし。
Мさん:いいからいいから。
不安気なAさんですが、Мさんと一緒に鏡に顔を近付けました。
その瞬間、何故かМさんの顔がぐにゃっと歪んで見えたのです。
Aさん:あれ?Мの顔が歪んでいるんだけど…。
Мさん:しかも鏡の中の私が笑ってる…なんで?私は笑ってないのに。
その日からМさんの周りで奇妙な出来事が起こり始めたとAさんは言います。
Мさん:夜になると鏡の中から誰かが見ているような気がして怖くて眠れないの。
それに変な夢ばかり見るようになったし…。
Aさん:お母さんには言ったの?
Мさん:お母さんには言ったの。でも気にしたら駄目とか、何も起きたりしないわよって信じて貰えなくて。
けど、あの鏡から呪われてしまったなんてとても言えないし…。
Aさん:そのМ、霊が見える人に調べて貰った方が良いんじゃない。
Мさん:うん分かった。
でも、今は少し体調が悪いの。トイレに行ってもいい。
AさんとМさんはトイレに行ったのですが、いつの間にかトイレの鏡を見ていることに気付きました。
すると突然鏡の中のМさんが動き出したのです。
Мさん:やめて!こんなの私じゃないよ!!
鏡の中のМさんは冷たい笑みを浮かべていました。
そして、鏡の中からにゅっと手が伸びてきてМさんを引きずり込もうとします。
Мさん:お願いA。助けて!!
Aさん:大丈夫М!今引っ張っり出すから!!お願いだから踏ん張って!!
Aさんは必死でМさんを引っ張り出そうとするが、鏡の中のМさんは異常な程に力が強く……。
Мさん:ごめん…A…私もう力が…。
Aさん:М…М…М―――!!!!
Aさんの悲痛な叫び声も虚しく、Мさんはそのまま鏡の中に入ってしまいました。
《エピローグ》
インタビュア―:その後、Мさんはどうなりましたか?
Aさん:Мは…もう戻って来ませんでした。
あの鏡は、あの後すぐに撤去されましたが、私は今でもМの声が聞こえる気がします。
インタビュア―:ありがとうございました。
これでインタビューを…どうしました、Aさん。
Aさん:あ…ああ…。
インタビュア―:Aさん…?
Aさん:いるんです、〇〇さん。あなたの後ろにМが、Мが笑って見てるんです…。
――そこで最初の動画の視聴を終了した。
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