第3話新入生探偵と最初の難事件
「じゃあ、まずは自己紹介だ!俺からやらせてもらうぞ、俺は冬木慎二、三年で探偵部の部長をしている。よろしくな!」
「私は宝田真由、同じく三年で副部長をしているわ、よろしくね」
「織田冬羽悟です、よろしくお願いします」
沈黙が訪れる、流れ的に花塚もやるのかと思っていたが、彼女にその気はないらしい。さっき俺たちは別で自己紹介したので当然ではあるが、
「お前たちは自己紹介したのか?」
「はいさっき」
俺は花塚に同意したように頷く
うむ、と冬木さんが頷く
「本題なんだが、この頃校舎裏で野良猫が大量発生しているらしい」
「へぇーそれがどうかしたんですか?」
「へぇーじゃないでしょ、それを私たちで理由を突き止めようってこと」
いや俺はまだこの部活がどんな活動をするのか聞いていないんだぞ、何となく予想はついていたが
「じゃあその調査みたいなことをするのが、この部活の活動内容なのか?」
「えっ?言ってなかったっけ?」
聞いてないぞ。
冬木さんが腕を組み誇らしげに語る
「うむ、そうだ自分たちでネタを探して調査したり、依頼が来てそれを調査したり、まあ校内限りの探偵みたいなことをしているぞ!」
ここでチャイムが鳴った、部活自体は7時まで活動可能だか、部活見学は5時までと決められており俺と花塚はもう下校の時間だ、
「おっと見学は終わりだし、今日はこれで終わりにして、明日改めて調査としよう!」
俺たちはカバンを手に取り廊下に出る、部長たちはまだ何かやるのか帰ろうとしない
「俺たちは少しやることがあるから、先に帰っていてくれ」
「では、私は先に失礼します」
俺たちはペコッと頭を下げて元図書館をを後にする。
流れ的に俺たちは校門まで一緒にきた。
「織田くんの家はどこら辺?」
花塚はここで別れるのか確認したいのだろう、同じ方向なら一緒に帰る気だろうか?
「おれは隣町だから電車で帰るけど」
「そうなの私も電車だから、じゃあ駅の近くまでまで一緒に行こうよ」
俺たちは駅に向かって歩き始めた
「ごめんね織田くん、部長が強引に部活に引き入れて」
「花塚のせいじゃないんだし気にするな」
花塚は少し安心したようにカバンをかける腕を変える
「織田くんは入りたい部活とかなかったの?」
「俺は部活入らない気でいたんだけどな」
「そんなんだ、どうして?」
そこで俺の顔がこわばるのを感じた、花塚は何かを察したような顔をした
「ただめんどくさいってだけだよ」
「そう...」
花塚が黙ってしまった。いや、別にそこまで気にして欲しくないんだが、
「.................................」
気まずい。この沈黙を終わらせるべく俺は何か話題を考えた、
「そうだ花塚は何で探偵部に入ったんだ?」
「厳密にはまだ入ってないんだけど、私も織田くんと同じような状況になって、強引に」
俺の前に3人ぐらい同じような理由で来た奴がいたと言っていたがその1人は花塚らしい
「俺の前に来た2人はよく逃げられたな」
「それは部長がいなかったから」
花塚はあははと静かに笑い人差し指で頬を掻く。
それにしてもあの部長は化け物か。
そうこうしているうちに駅に着いた
「あっ」
前で一年の女子がこちらに向かって手を振っている
「友達?」
「うん」
花塚は手を振りかえす
「じゃあ花塚また明日部室で」
「ごめんねまた明日ね」
花塚は俺に向かって手を降り、友達の方へ走って行った
「さて」
俺はまだ定期券を買っていないので切符売り場に向かった
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