コンクール当日、美咲は会場の一番前で翔太の

演奏を見守っていた。彼が舞台に立つのは緊張

した表情だったが、美咲の温かい視線が彼を支

えていた。

＊

演奏が始まると、翔太は音楽に身を委ね、彼女

を思い描きながら弾き始めた。会場が静まり返

る中、彼のピアノは見事に響き渡り、聴衆を魅

了していく。

＊

演奏が終わると、歓声が上がった。翔太の表情

は、これまでの不安から解放されていた。美咲

は誇らしげに彼を見つめ、彼が成し遂げたこと

を心から祝福した。

＊

結果発表で翔太は見事に優勝。その瞬間、彼の

表情は幸福感で満ち溢れ、さらに美咲に向けて

微笑んだ。

＊

「ありがとう、美咲。お前のおかげだよ。」

コンクールが終わった後、二人は放課後の音楽

室で再びピアノに向かう。翔太は美咲に、自分

の音楽と想いを重ねながら新しい曲を弾き始め

た。美咲はそれを聴きながら、翔太の隣に座

り、心が通じ合う一体感を感じていた。

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