非回復師

ばんめし

1章 旅立ち。(戦闘無し)

*第1話 宝石人形①~③

朝日が昇る

「何だかんだ嫌いになれないな。」


******

『私の様になり,外に出てみる気はない?』

そう声を掛けられて驚いた。

宝石人形になる?そんなの皆,なりたがるのではないか?

「…」

「いや所長との約束が守らなくては。」

「ソト怖いココにイル。」

「χαλν∩ⁿΘοΠ」

   〜

「✬✕✢✕✚✗☆」

皆が口々拒否をする。意外だ

行動の自由より所長を優先するのか。

ここでの暮らしは退屈だ。変化刺激が無い。

『貴方はどう?リト』

「条件次第だね」



*****



「もう大丈夫よ。」

 途端,視界が明るくなり世界に鮮やかな色が広がる。

前以上に世界がはっきりと見える。体の温もり,髪の感触を感じる。

上体を起こすと提案者である

コランことコランダムの姿が見えた。

赤い目に群青の髪,縫われた口,可愛らしい白衣服幼気な姿,落ち着いた雰囲気。

イメージと65%の一致率。まずはお礼を言わなくては

「あいがstおmkrんdm?」

上手く喋れない。

「まずは体に慣れたら?」


 それもそうだ,自由に動けなくては意味がない。色々試し声の出し方と体の動かし方が粗方分かった。今,僕はソファベッドに横たわっているようだ。

「大分慣れてきたようね,立てる?」

「あぁ勿論」

上体を起こし両足に体重をかける

「あれ?」

そして後ろに倒れるのだった。

お陰ですぐ次に挑戦できる。

「手を取って私が支えるから感覚を掴み。」

「もう一回だけ」

そうは言ったもののよろめき倒れかけてた

そこをを支えられたので

大人しく言う事を聞く事とする。

暫くして半日足はガクガクながら立てるようになった。


「次は歩行ですね」

これが長かった。三日三晩かかった。

補助ありの歩行に一日

何がきついって少し意識がそれたり

少し動かすとすぐバランスが崩れる。

コラン曰くこの体は軽く動きがいいかららしい。

またコツも教えてくれたがまるで呪文

○○度でこの部位を■■mほど前にやり△△秒後に…の様に、理解不能で参考にならなかった。

やっと覚束無いながらも歩行することが出来るようになったが。そして僕は達成感に浸りながら疑問に思っていたことを聞いた。


「この体故障してないか?なんでコランはそんな滑らかに動けるんだ?」

「慣れていないだけでしょう。見ている限り故障は無さそうですよ。」

「…」

「しかしここまでの苦戦するとは。次から操作補助システムを入れますか?」

「最初からそれやってくれよ。」

「これまで苦戦する人が居なかったので」

嘘だろ?その言葉に気が抜け思わず床に倒れ込んでしまった。



*****

お知らせ

なんとですよコランダムちゃんの挿絵!キャラデザ!が描けました。

近況ノートに貼ってるので是非!

↓尚リンク

https://kakuyomu.jp/users/banmeshi/news/16818093084333018619









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