ロールプレイング・ラヴァー

プロローグ

作品の舞台と登場人物の紹介

【作品の舞台】∶猿上町（さるかみちょう）

　…とある県の県庁所在地から電車で一時間ほどの所にある、昔ながらの町並みを残す町。隣り町の犬川町（いぬかわちょう）は近代化が進んでいるのに対し、猿上町はその時代の流れを拒み、古来から伝わる風習も根強く残っている。

　犬川駅を挟んで隣り町の犬川町とは昔から犬猿の仲の関係。

　・リバーウエスト商店街

　…犬川駅から猿上町の側に南北に走るアーケード商店街の通称。じわじわとシャッター街化が進む中、次世代の店主たちが青年会を立ち上げ、何とか活性化しようと頑張っている。

　・水醐堂（すいこどう）

　…リバーウエスト商店街の北の突き当たりにある神仏習合の寺社。猿上町はこの水醐堂を中心に、門前町として発展した歴史がある。

※商店街周辺地図です。

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【登場人物】

　※ネタバレを避けるため、主に初登場時の情報だけを載せています。

　・滝尾（たきお）硯徳（すずのり）

　…本作の主人公。25歳。愛称はスズ。度が過ぎるくらいの妹思いで、未だに独身、彼女もいない。リバーウエスト商店街の青年会の一員で、水醐堂の社屋の一部を解放した学習塾の塾長をしている。

　・滝尾杏夏（きょうか）

　…スズの妹。20歳。バー・アンドレでアルバイトをしている。

　・西川（にしかわ）大悟（だいご）

　…スズの同級生で25歳。リバーウエスト商店街の自称青年会会長。西川酒店の次期店主で、商店街の活性化に並々ならぬ意欲を燃やす。中高生の頃は猿上町の番長的存在だった。

　・神薙（かんなぎ）冬星（とうせ）

　…スズの同級生で25歳。リバーウエスト商店街の青年会の一員。水醐堂住職の一人娘で、水醐堂境内に建てられた剣道場で子どもたちに剣道を教えている。男勝りな性格のオレっ娘。

　・安村（やすむら）陸（りく）

　…スズの同級生で25歳。リバーウエスト商店街の青年会の一員。八百屋のやすむらの三男坊で、安村農場からの仕入れを担当している。冷静沈着でＩＴ機器に聡い。青年会の中では一番の常識人。

　・川端（かわばた）春海（はるみ）

　…杏夏の同級生で、20歳。川端書店の娘でリバーウエスト商店街の青年会の一員。ウェブ小説を書くことが趣味で、いつかはプロの作家になることを夢見ている。書店内にも同人誌コーナーを設け、独自の特色を出している。

　・纐纈（こうけつ）

　…40代半ばだが独身で、リバーウエスト商店街の青年会が婚活パーティーを企画してから、青年会の一員として関わってくる。纐纈商会という民芸品を扱う店の店主で、雑多な物を売っている店は住人にリサイクルショップと思われている。自分の恋人を作ることに鼻息が荒い。

　・秋穂（あきほ）

　婚活パーティーの参加者で、猿上小学校の教師。30歳。おしとやかな雰囲気で、子どもたちからも慕われている。

　・薫（かおる）

　…商店街の中にあるバー・アンドレの店主。30代半ばで、美人ママとして評判。だが実は…？

　・諸月（もろつき）輝冥（てるみ）

　…銀髪長髪の美男子。人の心理を読むことに長け、ひょんなことから婚活パーティーの指南役として雇われる。青年会メンバーからはコウメイ先生と呼ばれる。

　・放蕩息子

　…婚活パーティーになぜか女性として登録していた人物。犬川町住みで、実はウェブ小説大賞を受賞し、作品がアニメ化もされたプロの作家。

　・神薙尊顕（たかあき）

　…水醐堂住職で冬星の父。獅子のたてがみのような髪が特徴。ガラ声だが威厳があり、猿上町の冠婚葬祭を一手に担う町の重鎮。

　・神薙桃寧（もね）

　…水醐堂住職の妻で、冬星の母。スズの母とは同級生で、何かとスズたち兄妹の世話を焼く。住職とは年が離れていて、妖艶な雰囲気は恋愛現役に見える。

　・滝尾朋花（ともか）

　…スズと杏夏の母。不思議な能力を持ち、水醐堂では巫女として活躍していた。五年前に火事に巻き込まれて亡くなっている。

　・滝尾弘志（ひろし）

　…スズと杏夏の父。朋花をサポートし、猿上町の近代化を阻止する活動のリーダー格だった。五年前の火事で妻と共に亡くなった。

　・西川悟市（ごいち）

　…西川酒店の二代目店主。一代目はリバーウエスト商店街を命名した人で、商店街の世話役だった。世話役のポジションはその後、西川酒店の店主に引き継がれることとなる。

　・宮脇（みやわき）健太（けんた）

　…おもちゃ屋ミヤワキの店主で30代独身。薫の推薦で婚活パーティーに参加する。趣味の撮り鉄が高じて彼女いない歴イコール年齢。言葉の最初にどもりがち。

　・白井（しらい）明（あきら）

　…白井豆腐店の店主。50代半ばだが寡黙な性格ゆえか独身。スズの勧めで婚活パーティーに参加するも、最年長参加者となる。

　・白井玉恵（たまえ）

　…明の母親。夫が亡くなって店は息子の明が継いだが、明は接客が苦手で、80歳を超えても店の売り場に出ている。

　・名波（ななみ）道久（みちひさ）

　…商店街の中にあるリストランテ・ナナミというレストランの店主。一流ホテルのイタリアン店で修行し、父母が年老いたのを機に地元に帰り、店を改装して今風のレストランにした。お陰で店は繁盛し、今では商店街の一番の顔になっている。

　・名波沙織（さおり）

　…道久の妻。イタリアンレストランで道久と出会い、結婚。ナナミの接客担当。

　・名波翔（しょう）

　…リストランテ・ナナミの店主夫妻の息子。小学三年生で、担任は秋穂。スズの学習塾にも通っている。

　・川端武彦（たけひこ）

　…川端書店店主で春海の父。書店オープン時には著名な作家に来店してとらってサイン会を開いたことが自慢。

　・安村圭介（けいすけ）

　…陸の父親。現在は八百屋のやすむらを次男に任せ、自分は長男夫婦と共に田舎にこもり、自家の農場で店に出す野菜を育てている。若い頃は新左翼運動の旗手だった。

　・村越（むらこし）

　…猿上町の現町長。銀縁眼鏡で神経質そうな印象。

　・森口（もりぐち）陽毬（ひまり）

　…町長の孫で、小学一年生。スズの学習塾の生徒で、歳の割にませていて、いつもスズと冬星の仲を新婚夫婦に見立てて冷やかしている。

　・犬神（いぬがみ）宗総（むねふさ）

　…犬川町から起こった新興宗教、ワン・ユニティー教会の教祖。

　・犬神泰蔵（たいぞう）

　…宗総の長男。ワン・ユニティー教会では実行的な指示を出すポジションにいる。

　・東海林（しょうじ）

　…犬川町住みの25歳。中高の頃は大悟が率いるグループとよく諍いを起こしていた。今では半グレ集団に身を置いている。

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メインキャラのイメージ・ポートレートです。何分素人絵師ですので文章のイメージと違うかもしれませんが、それでもよければご覧ください。

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