不機嫌の絆

伏見同然

ある日

 頭の痛い問題を抱えながら本当の頭痛とも戦っていた男は、会議に遅れないように乗ったタクシー運転手に暴言を吐いた。


 久々の休暇前にややこしい問題を起こさないように堪えて乗務を終えたタクシー運転手は、帰宅途中にビールを買うために寄ったコンビニの店員を睨み付けた。


 心をざわつかせたまま次の客の対応をし始めたコンビニ店員は、商品の入った袋を渡そうとした瞬間に気づいたプリンを少し乱暴に詰め込んだ。


 少し押し広げられたレジ袋を見つめながら歩く男は、目の前にいたあなたに舌打ちをした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

不機嫌の絆 伏見同然 @fushimidozen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ