第20話 内戦状態

 僕たちはそれぞれ部屋に通された。子供たちは男女別で大部屋だ。僕も大部屋だった。3日間で得られたガチャは、まんじゅう6000個、どら焼き6000個、ショートケーキ6000個だった。後でみんなに配ろう。ジョナサンから何か説明があるらしい。


「私は王国の王子だった。だが王族の暗殺が横行して、私は逃げた。王と王太子が殺され、第二王子のグスタフが王になってしまった。弑逆を許してはならんと、私は解放軍を組織した。皆の者よ!国のために戦ってくれ!」


 なんと、この国は内戦状態だった。ジョナサンからの説明を聞いて、晩飯の時間だ。今日の晩飯はビーフシチューだ。こんな贅沢していいのかなと思ったけど、ジョナサンが贅沢だからしかたないのかなと思った。食後はみんなでまんじゅうを食べた。


「おやすみなさい、セシル様」

「おやすみ」


 メロディがおやすみの挨拶をしてきた。


「そのセシル様というのは何なのだ?」


 ジョナサンが聞いてくる。


「それは私がセシル様の従者だからですよ」

「ふむ、そのセシルとやらは貴族なのか?」

「いえ、平民の孤児です」

「なんで従者なのだ?」

「そういう運命だからですよ」


 メロディは召喚されたことは言わなかったな。秘密にしてくれているようだ。すぐばれるだろうが。


「ふむ、まあいい。セシルがいれば私についてくるのならばそれでいい」


 僕は大部屋でぐっすり寝た。

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