第19話 馬車の旅

 馬車の旅は続く。


「まだ着かないの?もう飽きた!」


 ミレーユが言う。


「我慢しろ。あと三日程かかる」

「ちぇー」


 デニスが答える。アベルが馬車に近寄ってきた。


「敵です。馬車を停めてください」


 前方にゴブリン10数匹があらわれた。


「チェインライトニング!」


 メロディが魔法を唱えた。ゴブリンは全滅した。


「あの嬢ちゃん、すげえな」


 デニスが感想を言う。昼休憩にする。昼飯は僕が出したレトルトのカレーとパックご飯だ。


「美味しい!」

「こんな味初めて」

「いい香り!」


 子供たちには好評である。この世界に来て初めてのカレーだから特に美味しく感じる。昼休憩は終わり、また出発した。しばらくして晩御飯の時間になった。またカレーである。


「またカレー?でも美味しい」

「毎日カレーでもいい」

「癖になる味」


 飽きずに食べてくれてる。そろそろ寝る時間だ。僕たちは馬車で寝た。何日かして、ブルホーン領にたどり着いた。城に入る。


「着いたぞ!反乱軍へようこそ!」


 デニスがそう言う。


「私たちは反乱軍ではない。解放軍だ、デニス。何度も言っているだろう」


 身分の高そうな人が出てきた。


「君がアベルか?私は第六王子のジョナサンだ。噂は聞いている。貴族殺しだってな。君には期待している」

「はぁ」


 ようやく解放軍?に合流できた。

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