第11話 センセー

 次の朝、僕はガチャを使った。


「ガチャ発動!」

【デイリーボーナス!スキル:アイテムボックスをゲット!】


 おお、どうやらアイテムボックスをゲットできたようだ。早速試してみよう。僕はさっきまで寝ていたベッドをアイテムボックスにしまった。おおっ、ベッドが消えた。またベッドを出す。元通り。朝飯はパンと肉のスープである。


「セシル、美味しいね」

「うん」


 ミレーユが話しかけてきた。アベルも食べている。


「やいやい!昨日はよくもやってくれたな!」

「今日はセンセーがいるんだ!覚悟しろ!」


 なにやら表がうるさくなってきた。また地上げ屋が来たのだろう。


「アベル!」

「わかってます」


 アベルが孤児院から出ていく。


「お前はアベル!今日こそお前の最期だ!」

「ぶっ殺してやる!さ、センセー後はよろしくお願いします!」

「うむ。さあかかってくるといい」


 アベルはかかっていかない。


「お前がかかってこい」


 アベルは鋼の槍を構えて挑発した。


「ふむ、じゃあいくとしよう。せいっ!」


 センセーは剣を振った。素早い。


「ふっ!せいっ!」


 アベルは鋼の槍でガードして反撃した。


「ぐわっ!腕を刺された…もう戦えない」

「センセー!どうしたんですか!」

「センセー!やっちゃってください!」

「ええい、うるさい!私の負けだ…」

「そ、そんな…センセーがやられるなんて」

「逃げるぞ!覚えてろよ!」


 どうやらアベルが強すぎたようだ。


「アベル!やったね!」

「アベルさん!ありがとう!」


 メアリーも喜んでいる。地上げ屋はまたくるだろう。

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