心霊体験

@yukiminn

金縛り

 これは高校2年生くらいに体験した話です。


 その頃よく怖い話をネットで聞くのにハマってた時期があったんです。

 

 ある時、金縛りについて話している人がいて、実際体が動かないだけで何が怖いのか?そんな気持ちでした。


 ある日、いつも通り寝ているとふと目が覚めました。

 部屋はまだ暗く、まだ夜なのかと思ったんです。

 

 スマホで時間を確認しようと手を動かそうとしても手が動かないんですよ。

 

 あれ、と思って体全体が動かないことを確認してこれが金縛りなのかと思ったんです。

 

 そしたらまだここは夢の中かと思いました。


 どうしたら目が覚めるのかを考えていると襖の奥から何かが歩いてきたんです。


 幸い目は動かせたんでそちらを見ていると黒い人の形をした何かでした。

 

 その時の自分は心臓のドキドキを抑えらませんでした。


 その黒い人の形をした何かは斧を持ってこちらに歩み寄ってきました。


 びっくりした自分は逃げなきゃと思ったんですけど体が動かないのでそのまま、黒い人の形をした何かはこちらを見下ろしてるようにしながら斧を向けてきました。

 

 先に私の部屋について説明しておくと、だいたい六畳くらいの部屋に襖で隣の弟の部屋が見えるようになってるんですよ。

 

 そこをのぞいてみるとクローゼットを物色する黒い人の形をした何かがもう1人いました。

 

 そいつはただひたすらにクローゼットを物色していてこちらを見向きもしませんでした。


 そこから体感だと10分くらい目の前の黒い人の形をした何かの持つ斧を見ていました。 


 その間に心の中で「覚めら、覚めろ」とずっと唱え続けました。


 するとこちらに斧を近づけ自分の首元で構え始めました。


ここで黒い人の形をした何かの顔みたいなところにハッキリとした口が見えたんです。


 例えるなら口裂け女のような大きい口にバラバラの歯のようなものでした。


 構えていた斧をこちらに振り下ろした時、自分は目を覚ました。


 起きると、母親と弟がこちら心配そうに見ていました。


 「大丈夫?」と母親に聞かれても自分は困惑の表情で「大丈夫だよ」と返しました。


 今が何年かを確認してみると20xx年だと知りました。


 自分は遅い時間なのでまた寝ることにし、天井に写った黒い人の形をした何かに笑みを浮かべました。

 

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