愚かなるヘイトスピーチを、許さない社会を

白鷺(楓賢)

本編

日本って、狭いなぁとか、日本って、古いなぁと感じる瞬間が、私には何度も訪れる。それは、特にニュースやネットで目にする発言や態度に触れたときに顕著だ。私たちの国は、多国籍な文化が入り混じり、多様性を受け入れつつあるはずだ。しかし、その一方で、愚かな思想やヘイトスピーチが未だに根強く残っているのはどうしてだろう。


令和という新しい時代を迎えた今でも、昭和の価値観を引きずっている人々がいる。これには驚かされるばかりだ。新しいものを受け入れることができず、古い考え方に固執している。その結果、他者を攻撃するような言葉や行動が見られる。ヘイトスピーチはその最たる例であり、こうした発言が未だに許容されている現状を見ると、日本は本当に変わることができるのかと不安になる。


「おもてなし」という言葉は、日本を代表する美徳とされているが、それが表向きだけのものになってしまっていることも多い。実際には、差別や偏見が社会を支配していることがある。外国人観光客を笑顔で迎え入れながらも、心の中では彼らを異質なものと見なす。表面的には親切に振る舞っているが、根底には排他的な意識がある。


もちろん、日本が嫌いというわけではない。私はこの国に生まれ育ち、この国の良さもたくさん知っている。しかし、そんな中でヘイトスピーチが未だに存在し、それが容認される社会を目にすると、どうしても「日本って狭いなぁ」「古いなぁ」と感じてしまうのだ。


多様性を本当に受け入れ、誰もが平等に尊重される社会を築くためには、私たち一人ひとりが意識を変える必要がある。ヘイトスピーチは許さないという強い意志を持ち、愚かな発言や行動には声を上げることが求められる。新しい時代にふさわしい価値観を共有し、狭く古い考えに囚われることなく、より広く、より開かれた社会を目指すことが必要なのだと思う。

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