君の代わりに翔べるなら

白玉ヤコ

プロローグ

拝啓 海斗かいと


 この手紙が届く頃には、俺はもうこの世にはいないだろう。

 俺は日ノ本の兵として、海原をんで敵国のふねへと身を投げることになった。


 正直な話、俺は国の為に死ぬ訳では無い。

海斗、お前を...家族を守る為に死ぬのだと。そう思っている。

 だから、俺がいなくなっても海斗には幸せでいてほしい。


 どうか未来永劫、平和で幸多き世が続きますように。


 俺は征く、じゃあな。


                  しょう

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