第2話

ガン=ロストとレイ=アブリオンは荒廃した都市の中を進んでいた。ガンの目は鋭く、常に周囲を警戒している。


「ガン、もう少しリラックスしたらどう?」


レイが少し苛立ちを隠しきれずに言う。


「今はそれどころじゃない。敵がどこに潜んでいるかわからないからな」


ガンの言葉に、レイはため息をつく。


「ほんと、堅物ね…」


突然、影から黒ずくめの男たちが現れ、二人を取り囲んだ。彼らはガンの持つ拳銃を見て、不敵な笑みを浮かべた。


「やはりその銃を持っているのか、ガン=ロスト。その銃が我々の求めるものだ」


リーダー格の男がそう言い放つ。


「お前たちか…アルカナの者どもか」


ガンは二丁の拳銃を取り出した。彼の手には、コルト M1911とグロック 19が握られていた。この二つの銃は、彼が魔法で召喚したものであり、内部にはガン自身の魔力が込められている。


「その銃…やはり古代の技術だ。回収して我々の力にするぞ!」


黒ずくめの男たちはそう叫びながらガンに襲いかかる。


ガンは冷静に二丁の拳銃を構え、敵の動きを見極めた。彼の指がトリガーにかかると、コルト M1911から魔法の弾丸が発射される。弾丸はまるで意思を持っているかのように飛び、前方の敵に命中する。


続いて、グロック 19を使って左側の敵を狙う。彼の動きは無駄がなく、正確無比な射撃で次々と敵を倒していく。


「君の銃、ただのものではないな…」


レイがガンの戦いぶりに感心しながら言う。


「これらの銃は、単なる武器じゃない。俺の魔力が込められた魔法の具現だ」


ガンは冷静に答えながら、敵の攻撃をかわし、反撃の一手を打ち続ける。コルト M1911は威力重視で、一発一発が確実に敵を打ち倒し、グロック 19は連射が効き、複数の敵を相手にした時にその真価を発揮する。


敵の数は多いが、ガンの正確な射撃と冷静な判断により、次々と倒されていく。


「後ろは任せて」


レイがガンの背後に炎の壁を作り出し、迫りくる敵を焼き払う。彼女の魔法は強力で、敵は炎に包まれ次々と倒れていく。


「ありがとう、助かった」


ガンは短く礼を言い、戦い続ける。敵が減り始めると、ガンは二丁の拳銃を巧みに操り、残りの敵を一掃する。


戦いが終わり、静寂が戻った。ガンとレイはお互いに背中を合わせたまま、まだ警戒を解かない。


「全部片付いたか?」


ガンが低く呟くと、レイは頷きながら答える。


「ええ、でも…あなたの銃、本当にただの武器じゃないわね」


「俺の銃は魔法で創造されたものだ。それを理解できない限り、彼らに俺を止めることはできない」


ガンはそう言いながら、二丁の拳銃をホルスターに戻した。


「まあ、とにかくこれで一段落ね」


レイがそう言いながら歩き出し、ガンもその後を追う。


互いにまだ完全には信頼していないものの、共通の敵を倒すためには協力しなければならないという認識が、二人を共に歩かせていた。

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