高校生編ークラスメイトのお友達

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そんなこんないろいろあって月日は流れて我々は気がつけば中学を卒業して高校生になっていた。


自宅から電車で1本の場所にあるそこそこの偏差値の高校で、そこに俺と紅がなんとか合格、泊と歩夢は余裕で合格し4人全員で通えることとなった。これも全て泊先生の指導によるところが大きい。ありがとうございマス!


ただ残念だったのが、みんなと離れて別のクラスになってしまったことだろうか。


俺が1組で紅泊歩夢が7組で別のクラス。俺だけ1人ハブられてしまった……。


小中とみんな一緒のクラスだったので、こうして別々のクラスになるのは初めての経験だ。


普通に寂しいーーのだが……。


なんだろう……凄く心穏やかである。いやなんでだか分からないけど生命の危機を感じないというか、なんというか……。


まあ、みんなとクラスは離れてしまったが休み時間には会えるし、学校が終われば基本的に一緒だし、イマジナリー幼なじみ達にアッーちゃんも居るし。


それに高校になってから新しく友達も出来た。



「久保ぉ!なんか次に実装する天牌竜ってのがヤバイらしいぞ!」


「らしいな……なんか後攻で決闘者4人ぐらい簡単に殺せる火力がでるとかなんとか……」


「何それ頭おかしすぎッ……!環境壊れちゃうよォ!」


「いやでもクソバカゴリラだけど対策出来ない訳じゃないらしいし、天牌が増えれば天牌が増えて天牌が天牌を対策して他のデッキか勝てるようになって天牌が減って他のデッキ増えるとまた天牌が増えて天牌が増えると天牌が増えてまた天牌が」


「?????つまりどういうことだってばよ……」


「いや解説動画見ただけだから俺もよく分かってない」


「とりあえずやっぱなんかヤベェわけだな!」


「多分それであってる」



一緒にスマホ版のカードゲームの話で盛り上がってるのは入学当初に隣の席になった久保皐月である。


お互いにカードゲームをやっており、話があって直ぐに仲良くなることが出来た。



「おい青田ァ!決闘デュエルしろよ!今日もボコボコにしてやんよ!」


「出たなこのクソガキッ!今日こそ決着つけてやるわ!」



そして久保の他にもう1人友だちが出来た。


名前は朝日屋夏雲。久保の幼なじみの親友らしいヤツ。見た目はチンチクリンのツルペタスッテントンで我らが幼なじみとは正反対である。一応、女子らしいが、かなり怪しい。



「サツキサツキ。ちょっと青田の画面覗いてアイツの手札教えて」


「そんな卑怯な真似出来るかアホ。正々堂々戦えや、このクソガキが」


「なんでだよぉ!ちょっとぐらい、いいじゃん!ケチぃ!」



ギャーギャーと俺をそっちのけで小競り合いを始める久保と朝日屋。仲は大変良いようで悪友って感じなのだが……。


数日前にこんな会話を聞いてしまった。



『なぁサツキ。ゴムってまだ残ってたっけ?』


『おいバカ!こんなとこでそういう話をすんなアホ!』


『あぁん?なんでだよ。別にいいじゃん。こんぐらい』



と言った内容の話で俺はそこで確信した。



コイツら既にヤッてる(確信)。



久保の慌てっぷりからしてゴムとはゴムのことであろうことは明白。それはつまりそういうことだってワケ。


なるほどなるほどねー。そういう関係なのねー。なるほどねー。2人とも随分と仲良いのねー。


高校入学時からこれとは初体験は中学の時?そこからズブズブの関係ね。はいはい。理解理解。


まぁ、俺も……いろいろしたけど初体験はまだなんだよなぁ……。もう既に色んなものを失ってる気はするけども……。



「フェンリルつえー!クシャトリヤ最強!」


「俺の姫様ガッ!?クッソなんでフェンリル禁止じゃないのォ!もうこんなのズルじゃん!」



朝日屋とスマホ版カードゲームで対戦。


俺と朝日屋の実力は拮抗していた。だいたい先行とったほうが勝つ。戦績は五分五分。


ちなみに久保は超強い戦績は9対1ぐらいで大体勝てない。先行とっても勝てないのなんでなんでなんで。



「久保きゅん強すぎん?」


「青田はなぁ。大体そこのアホと思考が似てるからなぁ。戦いやすいんだよなぁ」


「サツキテメェ!誰がアホだよバカ!」


「はいはい」



そんな感じで俺たちの高校生活がぬるりと始まった。








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