第37話 巻けばよかろうなのだ
夕飯の支度をしながらテレビを流していると、某公共放送局で恵方巻の話題が出ていた。
そういえば、今年もそろそろ節分か。(ちなみに、節分が2月3日固定ではないことにごく最近気づいた💦)
節分はもちろん、我が家でも古来から執り行われていたが、『恵方巻』という文化はある日突然降って湧いたように、我が家の日常に乗り込んできたのを思い出す。
前述のテレビで流れていた内容は、2005年恵方巻全国制覇の歩み、と銘打ってあったから多分その辺りの時期なのだろう。
職場で突然「明日は海苔巻き食べる日なんだってよ!」と聞かされたのがファーストコンタクト。家に帰ると兄も似たようなことを言っていたような気がする。
それまで全く聞いたこともない文化で、そもそもなんで海苔巻きなんだ?? という疑問と違和感しかなかったが、それはさておき海苔巻き自体は私も大好物だ。合法的にそれが食べられる日ということで内心ワクワクしていたような気がする。
以来、恵方巻はもはやずっと以前からそうであったように根付いており、下手すると肝心の豆撒きを追いやっているような気さえしている💦
こういうことに商売人が飛び付くのは非常に早く、最寄りのスーパーでも早速大量の海苔巻きが売場に積み上げられていた。
流行りはじめの頃は、過剰に用意された海苔巻きの大量廃棄が問題になったりもしたようだが、今ではそれも落ち着いて予約制にて対応しているところも多い。
さらに最近では、巻いてあればなんでも良いと言わんばかりに、恵方ロール(ロールケーキ)や恵方春巻きなど便乗商品まで大量に出ている始末w
まあ、食べ物を粗末にしなければなんでもいいですけどね。
異文化がここまですんなり侵入して定着するというのは、いかにも日本的である。
火付け役の人は、まあ間違いなく商売人だろうが見事な手腕と着眼点であったのは間違いない。今頃ほくそ笑んでいる事だろうと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます