第31話 今更、新鮮な気持ちで
たぶん、このアーティストを知らない人はいないだろう、と思う。
年代的に、私と同じくらいの人ならおそらく聞いたことのない人というのはいないだろう、好き嫌いはともかく。
私がこの人を知ったのは中学から高校に差し掛かる過渡期の辺り。まさに、音楽に過剰に心を傾ける時期でもある。
だが、私の場合はこの人の曲を好んで聞いたりCDを購入したりすることもなかった。
曲自体はよく知っていた。
とにかく人気絶頂の頃だったし各種媒体から何かしらこの人の曲が流れていたように思う。意識しなくても覚えてしまうほどに。
もちろん僕も曲は嫌いじゃなかった、むしろ好きな方だったと言ってもいいくらいだったろう。
だが、不運というか縁がなかったと云うか、この人をとにかく好きだった同級生ががいたのだが、私はその同級生の事が嫌いだったために、意識して避けていたというのが実情だ。
今にして思えば下らないことに拘っていたと思う。
しかし、当時の学生たちの間では(今もだろうか?)誰の曲を聞いているかということが、自分のイメージやアイデンティティといったものと直結するような危うさも伴っていたように思う。
仮に、仲間内で好きじゃないとかダサいとか言われてるアーティストの曲を聞いたり好きだと言ったりしようものなら、たちまちそれは周囲からの標的になりうるのである。
純粋に、曲や人が好きで聞いている人というのはどのくらいいただろうか。
そんな人の目を気にしてまで、好きになる曲に気を使っていたあの頃……
結局、本当に好きなもの、求めているものを自分で正しく認識できたのはつい最近のことのようにさえ思う。いや……それすらも、今だに勘違いなのだろうか。
ジャンルが何であれ、邦楽だろうが洋楽だろうが、古かろうが新しかろうが、子供向けだろうが年寄り臭かろうが、好きなものを好きに聞ける環境になれたというのは、誠に喜ばしくかけがえのないものだ。
記憶の薄れた今では、そんな蒼い中学時代のことなど気にせずに、そのアーティストと向き合うことができるようになった。
というわけで……
今更、槇原敬之さんの曲を、初めて(!)ちゃんと聞き始めたというオチですw
ほんと今更w
なんで? って……
その中のある一曲が琴線に触れたんですよね。
それこそ、今執筆中の作品のエンディングテーマにぴったりだと思うほどにw
ちなみに、有名ではあると思うんですが、私自身はこの曲最近初めて聞きました。知ってる曲は、やはり若干の年代を感じてしまう面もありますが、初めて聞く曲は、それはもう新鮮そのもの。ちょっと歌詞の内容には年代を感じますけどw
クリスマスまでに書き上げられればいいなと思っているのですが、意外と手こずりそうな気配も感じつつ……。頑張って書き上げたいと思っています。
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