THE・Time leap 〜時空より愛を込めて
迷M _りみ
プロローグ
時は1976
東京にある
中学生になって間もない13歳のおれ——
「『タイムリープ現象』?んなのあるわけ・・・」
「いや、あるの!達也は信じられないの?」
おれは、このSFとホラーが好きな秋子がいつも言ってるユーレイとかタイムリープなんていうのは、1ミリも信じていなかった。
そんなの、漫画やアニメでしか見たことが無かったからだ。
「でもさあ、たまに近未来とか行ってみたくならない?」
「うーん…。おれは思わねえな」
「えー、思わないの!?ちょっとは現象のこと、信じてみたら?」
「さあ、どうだろ?」
クラスメイトのやつらは、みーんな幽霊とかタイムリープとかを信じてるんだ。
・・・あるわけないのに。
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部活も終わり、おれは自転車で帰ろうとしていた。
「じゃあねー、達也!」
秋子が手を振ってきた。
秋子の方が家が近いから、自転車通学じゃないんだ。
おれは、本当はこんなところにいたくなかった。
クラスメイトの笑い声も、家族の話し声も、全てが
——本当は、嫌だったんだ。
そんなことを考えているうちに、いつもの急な坂道にやってきた。頭の中がぼうっとして、自転車のブレーキをかけるのを忘れた。
その時、おれの視界には1台のトラックが見えた。
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目が覚めたのはバスの中。周りを見渡しても、いつもの景色が広がっている。ほっとしたのもつかの間、おれは何かが違うことに気がついた。窓の外に広がる風景。70年代の映画で見たかのような、どこか懐かしい東京。ザワザワした気持ちのままバスを降りると、立ち込める空気が変わった。
1976年にいるはずのおれが、なぜか1億5千万年の世界に迷い込んでしまったらしい。
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