第46話 無限ピザで限界突破



「ふんふんふ~ん♪」



「ご機嫌だねえヘンリー」



「だってピザ食べ放題ですよ! ピザ食べ放題!」



 こんにちは、ヘンリエールです。

今日はわたしが働いている商業ギルド『カゼマチ食品』の先輩エルフであるパーシアス先輩と取引先のギルドに行った帰りにピザが食べ放題のレストランに行くことになりました。

ピザは前に一度デリバリーのものを食べたことがあって、美味しいけど1枚が結構高かったんだよねえ。

今回は食べ放題なのでとっても楽しみだ。



「さあ着いたよ、この店だ」



 〝Pizza&Pasta・幌幌亭〟



「ほろほろてい……ここがピザ食べ放題の店……」



「まあ、そんなには食えないと思うけどねえ」



「目標10切れ!」



「5切れでダウンに1票」



 そんなことを話しながらお店に入って席に着く。

店内は結構広くて、ピザが焼ける良い匂いが漂ってくる。



「当店のご利用は初めてですか?」



「初めてじゃないが、久々なんで説明を聞いてもいいかい?」



「かしこまりました~」



 店員さんがメニュー表を見せながら説明を始める。



「こちらのメインメニューに掲載されているお料理とドリンクのセットを頼まれますと、ピザの食べ放題が無料でついてきます。焼きたてのピザを持った店員が席を回りますので、お召し上がりになるようでしたらこちらの札を『食べられます』の向きに、お断りするようでしたら裏面の『お腹いっぱいです』の向きで置いてください」



「分かりました」



 なるほど、パスタやグラタンなどのメインメニューを頼むと、自動でピザも食べ放題になるということね……



「ご注文はお決まりですか?」



「ヘンリー、大丈夫かい?」



「わたし決まりましたー」



「はいよ……えっと、それじゃあスパイシーペペロンチーノとアイスコーヒーで」



「イエローナポリタンとメロンソーダでお願いします」



「かしこまりました~。こちら先にピザ用のお皿になりま~す」



 お皿を貰ってしばらくすると、さっそく大きな木皿にピザを乗せた店員さんが回ってきた。



「ただいま焼きたてのマルゲリータと明太モチマヨピザを提供していま~す。いかがですか~?」



「はい! 両方ください!」



「マルゲリータを貰えるかい」



 店員さんが一切れずつ取ってお皿に乗せてくれる。

前に食べたデリバリーのよりも生地が薄いみたい。

これなら何枚でも食べられそうね。



「それじゃあ森羅万象の恵みに感謝を」



「いただきまーす……はむっ」



 ……もぐもぐ。



「うん! 美味しい」



 本当にちゃんと焼きたてみたいだ。

生地が結構パリパリしてて温かい。



「はむ……うん! こっちも美味しい!」



「あまり序盤に食べ過ぎるとパスタが入らなくなるよ」



「はーい」



「ただいま焼きたての照り焼きチキンピザを提供していま~す。いかがですか~?」



「食べます!!」



 わたしは焼きたてのピザを食べまくった。



 ―― ――



「お会計、2800エルになりま~す」



「はいよ、ごちそうさん」



「ご、ごちそうさまでした……」



「ったく、食いすぎだろヘンリー」





 …………。





 ……………………。





 ピザ17切れ食べた。





 【Pizza&Pasta・幌幌亭/イエローナポリタン、メロンソーダ、ピザ食べ放題】



 ・お店:結構広い。ピザまみれ。



 ・値段:食べ放題って考えると安い。



 ・料理:焼きたてで美味いけど、デリバリーピザのほうが食べごたえがあって好きかも。



 ヘンリエール的総合評価:78点。

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