災悪四天王・イヤラシスの善堕ちハッピーピース癒し吐息ASMR ~べ、別にありがとうと言われたからってアタシは全然嬉しくならなんだからな!~

九兆

第一話 災悪四天王のイヤラシスは癒し系

【キャラクター】

 ・災悪さいあく四天王 イヤラシス

 (※注意:ぜんちします)


 ・ピースメイカー

 (聞き手)


【本編】

(心境台詞)

『アタシの名は、災悪四天王の一人イヤラシス』

『世界を守ろうとする生意気な敵、ピースメイカーを”殺す”為、戦っている』

『だのに』

『何故こんなことになっているんだろう』

『なんでアタシは、こんなことをしているんだろう』


(イヤラシスがピースメイカーに抱きついた状態)


(右耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~」


(起き上がり耳元から離れる)

「おかしい……」


(再度近づき、左耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~~~~」


(耳元から離れる)

「これ、絶対おかしい!」


(ピースメイカーから離れるイヤラシス)


(拳を振り上げる音)

「だったら直接!!」


いやねぇーーーー!!」

(拳が振り下ろされる音)


 ポカッ(肩辺りで鳴る)

「な、なんで」


 ポカポカッ(左右の肩辺りで交互に鳴る)

「なんで攻撃が効かないんだよ!!」


(イヤラシスがピースメイカーの胸ぐらを掴んだ状態)

「ア、ア、アタシに!」



「アタシになにしたんだ

 ぜんおち戦士ピースメイカーァアアア!!!!」



(ここからOP)

 Good-drop Good-drop

 Good-drop Good-drop

 Good-drop Good-drop

 3 2 1 ゼロ!


 ”正しい”って何だっけ

 そんなアヤフヤな問題分からない

 ”間違い”って何だっけ

 全てがソレだって事は分かってる


 変身かえられるのはキミ次第?

 だったらアナタが変質かえてみせてよ──


『善堕ビームは交差した腕から瞬時に発射され0.02秒で相手に着弾し善堕ちさせることができるのだ!(早口ナレーション)』


 SHOT!


 あぁゴメンナサイ私が悪かったです

 変に人を傷つけたりしません

 頑張って人助け

 おもいっきり笑いながら

 ピースを築いていく

 いつも元気に

 スマイルを作ろう


『善堕ち完了ゥーーーー!!!!』


 ──”ただしい”ってなんだっけ?

(OP終了)


(提供BGM)

『善堕戦士ピースメイカーは、株式会社KADOKAWA、株式会社エイシス、G’sこえけん、カクヨム、DLsite、ご覧のスポンサーでお送りします』


(タイトルコール)

『第一話 災悪四天王のイヤラシスは癒し系』


(Aパート)


 キャー!!(逃げ惑う人々の悲鳴)

 ガラガラガラ(瓦礫が落ちる音)


「アーッハッハッハ! 焼ぁけ死んじゃうぞぉー! 逃げろ逃げろぁ!」


(大きく息を吸うイヤラシス)

「すぅううううぅ……」


(息を吐くイヤラシス)

「はぁあ!」


 ボォオオオオ(燃え盛る音)

 ガラガラガラッ(建物が燃え落ちる音)


「いやー、やっぱり燃える吐息ブレスで人間を焼き虐めるのは楽しいなぁ!」

「次はどうすっかなぁ、ここは凍える吐息ブレスにするべきか、濁る吐息ブレスにするか…」


(ピースメイカーが歩く音)

「ん? なんだお前。死にたいのか?」

「いや、お前……」


 ガシャッ(右耳辺りで変身アイテムが開く音)

『DROP-ON(システムボイス)』


 バシュッ(変身アイテムをお腹に装着する音)


 パラララララララバシッ(お腹から一周してベルトが巻かれる音)


 ガシャン(お腹辺りで変身アイテムが開く音)


(驚くイヤラシス)

「まさかアンタ?! ちまたで噂の!」


 ギュイーンギュイーンギュイーンギュイーン(待機音)


 バッバッ(腕を回す音)


『HENSIN(システムボイス)』


 キュイーーーーーン(お腹から身体全体にかけて装着される音)


『Good luck,For Peacemaker(システムボイス)』


 バッ(構える音)


 パンッパンッパンッ(イヤラシスが拍手する音)

「いやー組織に刃向かうやからがいるってのは聞いてたけどよぉ、まさか本当に会うとはなぁ」


「なぁ、えっと、あの」


「何だっけ、名前。ピッピキピー?」


 コケッ(転ける音)


「いやー悪い悪い、こちとら悪人あくにんだからさぁ、頭も悪くて。てへへ」


『Good luck,For Peacemaker(システムボイス)』


 ポンッ(手を叩く音)

「ああ、思い出した……確か名前は……」


(左耳に近づいて)

「頭が、アッパラパーな、ピースメイカー、だっけ?」


 ぶんっ(振り払う音)


(離れた位置に移動して)

「アッハッハッハ。怒んなよ、おーこーんなーよ! ちょっとからかっただけじゃねーかんなもん。アハハハハハ」


(大きく溜め息を吐くイヤラシス)

「はぁああああああ」


「そんで、まあアンタの名前なんてどーだっていいけどよぉ。こっちはちゃあんと名乗らしてもらうぜぇ」


「アタシはこの世界を破滅にブチ落とすハメットの災悪四天王が一人。その名も」

「イヤ──」


 バッ(手を交差する音)

《ZEN-OCHI BEAM(システム音声)》

 ビィイイイイイ(ビーム音)


(叫ぶイヤラシス)

「ギャビビビビビビビビ!!」


 プシュー(煙音)


「待て」

「待て待て待て待て」

「お前、おかしいだろ」

「どー考えてもおかしいだろ!!」

「どーしてアタシはアンタの変身を待ってあげたのにそっちは名乗りを無視してんだよ!!」

「いいか、よく聞け。アタシの名──」


 バッ(手を交差する音)

《ZEN-OCHI BEAM》

 ビィイイイイイ(ビーム音)


「アババババババ!!」



 プシュー(煙音)


「……分かった」

「死なす」

「絶対死なす」

「嫌だと叫んでも無駄だからな」

「絶対死…(声が一瞬途切れる)…やしてやんよ!」


(気合いを入れる声)

「はぁああああああああああ!!」


「喰らえ! アタシの!」


(耳元に近づくイヤラシス)

(右耳に息を吹きかける)

「ふぅうううううう」


(離れる)

「どぉだ! アタシの! もだえる吐息ブレスは!」


(左耳に息を吹きかける)

「ふぅうううううう」


(離れる)

「どうだ? いやぬだろ?  ざまぁみろ!」


『Good luck(システムボイス)』


「何? 良かった? 何言ってんだお前?」


(数秒無音)


「あれ?」

「あれあれあれ?」

「ちょっと待て」

「もう一回するぞ、覚悟しろ」


 テクテクテク(イヤラシスが近づく音)

 ギュッ(イヤラシスがピースメイカーに抱きつく)


(右耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~」


(起き上がり耳元から離れる)

「おかしい……」


(再度近づき、左耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~~~~」


(耳元から離れる)

「これ、絶対おかしい!」


(ピースメイカーから離れるイヤラシス)


(拳を振り上げる音)

「だったら直接!!」


いやねぇーーーー!!」

(拳が振り下ろされる音)


 ポカッ(肩辺りで鳴る)

「な、なんで」


 ポカポカッ(左右の肩辺りで交互に鳴る)

「なんで攻撃が効かないんだよ!!」


(イヤラシスがピースメイカーの胸ぐらを掴んだ状態)

「ア、ア、アタシに!」



「アタシになにしたんだ

 ぜんおち戦士ピースメイカーァアアア!!!!」


『All get green(システムボイス)』


「ありがとうだぁ?! ふざけんな!!」

「この……この……」


 タッタッタッ(イヤラシスが走り去る音)

「覚えてろよぉ!!」


(ジャンクション)

 テーテーテテッテージャカジャンッ


『カクヨムは、未来を作る作品を待っています(ナレーション)』


(ジャンクション)

 テーテヨテテッテージャカジャンッ


(Bパート)

 ホーホー(雉鳩が鳴く音)

 ガチャン(扉が開く音)

 バタン(扉が閉まる音)


「おい」

「おいお前、なんてことをしやがった」

「なんてことをしやがったんだアンタ!!」


「いーか? アンタと戦った後、どうなったと思う?!」

「どーにかなっちまったよ!! アタシは!!」


「カナがなぁ。ああ、カナってカナシスっていうアタシと同じ四天王の一人なんだけどよぉ」


(甲高いモノマネ声)

「オーホホホ。何しているの、イヤラシス。扇風機の方がまだ役に立つじゃないの」

「だなんて言いやがってよぉ!!」


「そんでおっちゃん。ああオカシスってコイツもまた四天王の一人なんだけどよぉ」


(甲高いモノマネ声)

「あーおかしい。おかしすぎてヘソで湯を沸かせそうだわ。冷やして頂戴、そのあまーいと・い・き・で」

「とか言いやがったんだよ!!」


「そんでお前ら人間らにはなぁ!!」


「癒されましたー」

「ねーねー、風車回してよー」

「ありがとう、生きる気力が沸いてきた」

「助かる」

「実家の空気」

「ゴッドブレス」

「癒し系」


「とか言われちまったよぉおおおおお」

「なんだよもぉおおおおおおおお!!」


「ありがとう、なんて。言われたことなかった」

「そんなの全然、嬉しく、なんともない」

「絶対、おかしい」

「おかしい」


「組織、クビになっちまったし。この先どうすればいいんだよぉ~~?」


(数秒無音)


「何? イヤラシスじゃなくてイヤシンスになればいい?」


「……何上手いこと、いや別に上手くも何ともねえな。言ってんだよ」


 ガバッ(イヤシンスがピースメイカーを押し倒す音)


「これも、あれも、全部」

「お前のせいだ」

「お前が、悪い」

「許さない」


(右耳を舐めるイヤシンス)

 ピチャッピチャッピチャッ(右耳を舐める音)


(艶めかしく吐息を出す)

「はぁあああああああ……」


(左耳を舐めるイヤシンス)

 ピチャッピチャッピチャッ(左耳を舐める音)


「んぁ、ふぁ、はぁ……」


「お前のせいだぞぉ。責任取れよぉ…」


(右耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~」


(可愛く笑う)

「あははっ」


(右耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~」


(軽く笑いながら)

「何赤くなってんだよアンタ。お前のせいだって言ってんだろ」


(左耳にくすぐったい息を吹きかける)

「ふぅ~~」


「絶対、絶対」


(耳元で可愛く)

「アンタを、癒し、尽くしてやる」


 チュッ(キス音)


(ジャンクション)

 テーテーテテッテージャカジャンッ


(次回予告)

『こうして癒し系吐息ASMRプレイヤーと化したイヤラシスことイヤシンス』

『そんな彼女を悪に戻す為、また一人、四天王が現れる』


「この悲しさ、貴様にぶつけてあげましょうかしら」


『次回、カナシスは感じるタイプなのカナ? に、乞うご期待ください』



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