デート当日(後編)

 映画を見たあとはカフェで移動した

 そこで、普通に面白かった

 俺がそう思っていると、綾崎さんが心配そうな顔でこちらを見つめながら

「面白かった?」 と聞いてきた

 「面白かったよ」と答える

 「本当に?」

 「本当だよ、特に主人公のヒロインへのプロポーズが成功したシーンなんて涙なくして見れない

そんな素晴らしい作品だった」

 と正直な感想を言うと、

 「だよね私もあのシーンで泣いちゃった」

 と共感してくれた

 そうして感想を言い合っていると、気付いたら外はしっかり暗くなってしまっていた

 綾崎さんは「ばいばい」と言って、一人で帰ろうとしたが、俺は止めて、「家まで送るよ」といった

 綾崎さんの家まで、お互いに沈黙が辛くて、正直何を言っているのかも分かっていないが、とにかく沈黙を避け続けた

 綾崎さんの家の前で「ばいばい、また明日」

と別れの挨拶をされたので、

 俺は「今日は楽しかった、誘ってくれてありがとう」と返した

 その時、言われた"また明日"その一言がずっと頭から消えなかった

 

 

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