深夜のドライブ

紫閻-sien-

《Am2:00》




気分転換に目的地も決めず 適当に車を走らせる男


しばらく走り 少し疲れた男は路肩に車を停め休憩をとることに


車を停めた途端 どこから現れたのか女が車の真横に来て 窓を叩き始めた


無言で髪を振り乱し一心不乱に車の窓を叩く女


あまりにも怖いので クラクションを鳴らすと女は怯み車から離れた


その隙に男は急いで車を発信させる


(なんなんだあの女 ) そう思いまた当てもなく車を走らせる


しばらく走っていると コンビニが見えてきた


(少し喉が渇いたので飲み物でも買いに行こう)


そう思い駐車場に車を停めた時 またあの女が来た


先程と同じように髪を振り乱し一心不乱に車の窓を叩く女


(さっきの所からかなり距離があるぞ 来るの早過ぎないか?)


そう考えた途端 怖くなり ハンドルに突っ伏し何も見ないようにした


《数分後 》


女はどこかに行ったのか やっと静かになった


男は恐る恐る顔を上げ 横を見る 女の姿はない


(良かった)


コレで外に出れる そう思ったとき

ドーンと大きな音と共に車が揺れた


何事かと前を見ると あの女がフロントガラスに張りついている


「どうして 車に乗せてくれないの」


フロントガラスを激しく叩きながら叫ぶ女


《数時間後 AM6:00》


コンコン 車をノックする音と人の話し声で目が覚める男


ビクビクしながら横を見ると 店員が男の車をノックしていた


一安心し窓を開け 詫びを言う男


「困りますよ 当店に用がないなら 早く車動かしてくださいね」


そう言い店内に戻る店員


店員に悪かったなと思うのと お腹が空いてきたのでコンビニに寄ろうと

窓を閉めドアに手をかけたその時


「 やっと中に入れてくれた アリガトウ」


後ろから女の声が・・・









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深夜のドライブ 紫閻-sien- @sien702

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