2.僕にだけ 小山 直樹

 僕にだけ見える家族がいる。名前はあきくん。彼は僕の家族だと思うんですが家に居るのであって家族と呼べばいいのかわからない。



 いつからか彼は居たが、両親や他の家族には見えない。幼い子供、男の子、誰も見えてない。可愛い笑顔や仕草をする子。人懐っこい子供。でも誰も見えていないらしい、弟とか従弟みたいに僕は思ってる。そんな僕を家族は気味悪がりました彼と僕を離そうとね。当時僕は親に遠くへ引っ越しさせられて最近ここに帰って来たんです。ほら、ここにあきくん居るでしょ? 可愛いですよね?






 

 

 そう言って彼はあきくんが居るであろう空間を手で撫でた。どうやらあきくんが今も居るらしい。少なくともこちらは見えない彼の話をそこそこに彼の部屋を出た。

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