転生したら本でした。～元・アラフォー女性。異世界で珍道中～

序章

プロローグ

ここは、いわゆる剣と魔法のあるある世界のどこか。

異世界転生といえば、色々とある。

というよりもね？異世界転生といえば、定番のスライムから始まり、蜘蛛、剣、竜、魚、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、前世と同じ人間………等などと色々とキリが無い位にあるんだよね。

だけどさ？

だからといってさ？

外見的に中学生に間違えられてしまうという、超絶残念な40近いアラフォーおばさん(自称)をさ？

異世界で≪本≫として転生は無いわー………。

まだ、独身貴族のオッサンなら分かるよ？

でもね？おばさんを異世界に転生させる時点で「はい！終わったー…」って誰もが絶対になるっしょ！

いや、中には物好きっているかも知れないけど、多くの読者は、おばさんが異世界に転生するってことを望んでいないよね！

しかも、子どもっぽいおばさんであればある程、興味は全然無いわー…ってなるのは、確定事項だし！？

ま、まあいいよ？

異世界で静かに本として暮らしていくんだ。

というよりも…どうやって過ごしていけばいいのだろう。

ただ単に面接帰りに「たまたま空きがあったので異世界で新たに本として転生してくれませんか？一応、初心者パックの他、スキルはオマケで付けますので」という、バスの事故による死の間際で、うっかりと「う、うん…」って何気なく答えてしまった、ボクも悪いよ。

ん？アラフォーおばさんの一人称がボクって可笑しい？

別にいいじゃん？

独身貴族のオッサンが“わたくし”を使うより何千倍もマシよ！多分。

まあ、一人称のことはどうでもいっか。

とりあえず、異世界か。

うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。

良くアニメとかであるように、ここって異世界なんだよね。

ただ、本だからさ？

視界は真っ暗なのは当然だし、身動きすら取れない。

で、転生する際のスキルといえば＜なんちゃって魔法全般＞だけ受け取っただけ。

それにしても、なんちゃって…か。

魔法は全般として扱えるみたいだけど、肝心のボク。

余り異世界に適した魔法なんて知らないんだよねー…。

日本語名でいいのだろうか？と気になる。

いやいや。異世界だから…片仮名用語？

うーん。浮かばない。

というか…さ？

肝心の問題。どうやって魔法を使えばいいんだろ？

ま、まあ…何とかなるっしょ…！と思いながら、第二の人生。いや、第二の本生活。

色々とあるかも知れないけど、さっきもぼやいたように、のんびりと静かに暮らしていきますか。

一先ず、初心者パックって何が入っているのか…確認してみることから始まった、異世界生活である。