コーヒーフレッシュ入りポテトサラダ。

猫野 尻尾

第1話:現れた四角い箱。

【コーヒーフレッシュ入りポテトサラダ】

ポテトサラダにコーヒーフレッシュを入れるとマイルドになって、とっても

甘くなるのです・・・ラブラブなカップルみたいに・・・。



なんでも遠い未来においてハーフの子の人口は今より異常に増加していた。

中にはこの物語に出てくる女の子みたいに標準語もしゃべれないヘンテコな

日本語をしゃべる子もいたりする。



俺の名前は「青山 大輔あおやま だいすけ


身長は175センチ・・・中肉中背・・・年齢は25歳。

特に可もなく不可もないごく普通の平凡な一般男子。


職業は鳴かず飛ばずのフリーのカメラマン。

出版社にも出入りしてるため雑誌のコラムやエッセイなんかも書いてたりしてる。

今は郊外の下宿に独り住いで大学時代からその下宿屋にずっと住んでるから今更

引っ越すのも面倒くさい。

大家のばあさんとも母親同然みたいだし、心地いいまま今も住み着いてる。

で、今、俺には付き合ってる「高杉 澪たかすぎ みお」って彼女がいる。


単身カメラを引っさげて知らない土地へ行き、または知ってる土地に行き自然と

季節の中に身を置き行った先でご当地の名物を食って帰る・・・そう言う暮らしが

大輔は自分の性に合ってると思っていた。


仕事を終え久しぶりに下宿に帰って来たものの、疲れがピークに達していたから

かバタンキューで眠って変な夢を見た。


夢の中で未来にタイムスリップして未来の女の子とラブラブなことをしている

美味しそうな夢・・・そんな夢を毎日のように見ていた。


大輔がSFやその手の漫画や本が好きで読んでいたこともそんな夢を見る要因に

なっていたかもしれない。

で、結局未来の女の子に告って、いざこれからって時にかならず目が覚める。

ちゃんとジ・エンドを迎えた試しがない。


「ああ、なんだよ・・・毎晩これか? 中途半端な夢」


変な笑いしかでない。


大輔は寝ぼけ眼で一旦起き上がると洗面所へ行って顔を洗った。

で、ベッドまで戻って来ると、そのまま二度寝するつもりでベッドにダイブ

しようとした・・・その矢先、眼の前のベッドの真ん中あたりが急に光り始めた。

その光はどんどん強くなって大輔が見てる目の前に四角い箱がピョコンと飛び

出した。


「えっ?」


それはピンク系のメタリックシルバーの50センチくらいの箱「キューブ」だった。


「な?なにこれ?・・・まだ寝ぼけてるのか?俺」


するとその箱から、にゅ〜って片方だけ腕が出てきた、そして続いて頭が・・・。

大輔はその光景を見て腰を抜かしそうになった。


「え?なにが起こってんだ?、箱から誰か出てきてるぞ」


「お願い・・・腕引っ張って〜だわ」


「え?ああ・・・」


そう言われて大輔は、言われるままに出てこようとしてる人物の腕を引っ張った。

箱から出てきたのは、どこから見ても若い女。


「このタイムキューブ窮屈なんだわ・・・たしかに」


「あの君・・・ダレ?」


キューブから出てきた子はキューブと同じピンクのコスチュームを着ていた。


「あ、驚かせちゃってごめんだわ」


キューブから出てきて女の子は大輔の顔を見て驚いた。


「え・・・誰?あなた?・・・もしかしてだけどここ西暦2100年か?」


「2024年だけど・・・令和6年」


「2024年?・・・うそ・・・時代間違えて過去に来ちゃってる・・・きっと

キューブ故障しちゃったんだわ・・・もはや」


「なに言ってんのか、いまいち把握できないんだけど・・・」


「あ、ごめん・・・私、「タルンドル・もも」って言うの。

「名前はね漢字で、果物の桃と同じ文字」

「ほんとは私、もっと先の未来へいくつもりだったんだけど・・・」


「たるんどる・・・もも?」


つづく。

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