龍王のスローライフ

シンゴペンギン🐧

第1話 転生するは運命

心臓に鈍い音がし、5か月ぶりの休日を満喫したあと自宅で呼吸を閉ざす。

想えばろくなことがなかったなあと感じながら龍堂慎也(りゅうどうしんや)は目を閉じた。



「案外あっさりとしてるの」


次に眼をさますと白い白髪の紅い瞳の190センチくらいの見た目20代前半の美しい男がいた。白いローブにそのどこか神聖そうな雰囲気を持つ男は白い空間の中でより一層存在を発揮していた。



「まあ魂だけの存在になったんだ、少なくとも息苦しくはないだろう、おいで」


慎也はただだまってその男の言う通りについていく事にした。


連れていかれたのはどこかの時代の神々しい雰囲気を醸し出す玉座の間。


「私の趣味ではないんだがな、まあ様式美という奴だ、気にしないでおくれ」


男はにこやかに微笑む。


「ええ、ここは?」


「転生の間だね、輪廻転生の間さ」


「死んだのか」


「ああ、過労でぽっくりと」


目の前の男は別世界の剣と魔法の世界の創造神と名乗り、生前の慎也の善行を話しだしだした。



孤児院出身であり、様々な苦難があるなかで現代日本で多くの子供たちやお年寄りを救った。身銭をきり自分の孤児院に寄付をし、老人ホームにも多くの寄付をし、病気があるひとがいれば医者へと連れていき、同僚のかわりに多くの仕事を重ね、問題が起これば解決をし、安アパートで生活をしながら多くの友人の夢を応援した。



「本当に無垢で美しい魂でありながら報われぬ魂よな」


「はは、言われてみたらそうですねえ」


慎也はため息をつきながら玉座に座る創造神に疲れたように笑顔を向ける。


「恨みもせずその死すら受け入れるか、なるほど、実に面白いな、青年よ」


創造神がにこりとわらうと


「さて私とちょっとした交渉をしようか、なに、簡単だ、転生という奴だ」


創造神はにこやかに笑う。


「転生?」


「そうだ、現代地球において稀有な善性をもった魂を持つ稀な者だ、私は青年を見つけた時に、ぜひとも我が世界に呼びたいと地球の神に問いかけたのだ、あの女神も龍堂慎也、君の人生を気にしていた」


「神様が?」


「そうだ、生前、君は多くの物品を直しあらゆる人間の生活を支えた、いわゆる職人という者をしていたのか?そこに宿る神性の者達も多く感謝していたようだ」


創造神は笑う。


「故にだ、我が世界は闘争の憂き目にあっている、我が世界を救えとは言わないが奮起剤としてぜひともいてほしい、神が介入するとろくなことにならんのでな、、君の魂の容量は神に等しくはあるが、転生するに関しては世界に準ずるものになるが、まあ少なくとも悪いようにはしない、何か望みはあるか?君の善行の功績により多くの特典はついてはくるが」



創造神はにこやかに微笑むのを見ると


「スローライフがしたいかな、穏やかに生きれるそんな場所、未開の地を開拓して、多くの笑顔を見たい」


「ふふ、まあ村をつくり多くの民と戯れたいという感じか、英雄にもなれるが?」


「ああ、落ち着いて友も作れず家族もなく俺は俺の世界を全うした、ならば穏やかな第2の生を生きたい」


「・・・欲がないことだ、だがそれもよいのかもしれないな、わかった、その望みかなえよう、そして出来るのであれば君の出来る範囲で世界を変えてくれ」


「奮起剤というのがどういうものかはわからないが、俺でよければやるよ、どんな生物になるかわからないけれども」


慎也の笑みを見ると同時に創造神はにこやかに笑う。


「良き魂だ、呼びよせただけある、私の名はグランシャリオ、星を司る神であり、創造の権能を得るに至った神だ、あらゆる奇跡を君に宿す事にしよう、龍堂慎也、よき第二の生を」


「感謝します、グランシャリオ様、願わくば次の生に向けて新たな名前を与えてくれないでしょうか?」


「たしかに、新たな名は必要か、よろしい、では地球にちなんだ名前にするか、これより月天(げってん)と名乗ると言い、私の司る星にもちなむし、天に浮かぶ月はまた安らぎを与えるものだからね」


慎也は頷くと同時に笑みを浮かべる


「わかりました、これより俺は月天と名乗るようにします」


「それでいい、まあ説明をするのもいいが、一人でいるのも寂しいだろうから、現地についたら導き手もまた連れていくようにしよう」


創造神グランシャリオはにこやかに微笑むと


「善行を持ちて死した地球の魂を安らぎと闘争の大地、我が世界イノセンスを楽しみたまえ、何、君はその世界で最凶ともいわれる種族に転生することになるだろう、恐れず楽しみに生きなさい、私の加護と地球の加護がある」


グランシャリオが手を掲げると同時に慎也もとい月天の姿は消えた。


「良き魂の転生者よ、これは必然にして運命すべからく安寧の中で救うといい」


グランシャリオはにこやかに笑った。




「GURU」


自分があまりにも巨大になったかのような感覚と唸るよう唸り声に気が付き眼をあける。


なんとなく感覚的に直感するとこれは紛れもなく自分が龍になっているという事を自覚したのだ。


巨大な森林の中巨大な龍の体になった自分の体を動かしながら脳内に響く声に反応する。


「月天様、この度転生おめでとうございます、まずはステータスと念じて頂ければとおもいます」



その言葉通りに月天は念じた。



ステータス


月天


種族

星滅龍(せいめつりゅう)


レベル1


HP10000000

MP9999

攻撃力999

防御力999

魔力999

魔法抵抗999

かしこさ999

速力999

運999999



スキル

龍砲

龍撃

喰得

全属性魔法

全属性魔術

人化

全武具適正

武術の心得

魔法の心得

魔術の心得

鑑定


固有

スキル

星滅ぼす龍王

全てを癒す星力

星滅ぼす王威


スキル説明


龍砲


広範囲にブレスを吐き目の前の敵を滅ぼす


龍撃


龍の爪で敵を滅ぼす


喰得

喰らう度に全ての力を得る




全属性魔法


魔力を下位でありながらも全て魔法として放出できる


全属性魔術


魔力を上位である魔術として放出できる


魔法の心得


魔法の習得率30倍


魔術の心得


魔術の習得率30倍


鑑定

万物を見通す


固有スキル説明


星滅ぼす龍王


一日に一回だけ万物を滅ぼす力を放出し滅ぼす事ができる


全てを癒す星力


一日に三回だけ星の奇跡を顕現しあらゆる生物を癒す


星滅ぼす王威


全てを滅ぼす脅威の力



「(説明が大分かるいが、だいぶやばいよな!!)」


世界を滅ぼすほどの龍となった月天はごくりと喉をならした








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