人生紛れ
あ(別名:カクヨムリターンの人)
第1話
重いまぶたが閉じたり開いたりを繰り返す。視界がぼやけて、何も見えない。何かに殺られた…。体の痛みも感じなくなり、意識は遠のいている。頭の中が真っ白で、何も考えられない。ただ、重い闇の中に沈んでいくような感覚だけが残る。
かすかに声を出そうとするが、喉がうまく動かない。全てが霧の中に包まれ、自分の存在さえも曖昧になっていく。
体が冷たい。周囲の温度が感じられない。まるで氷の中に閉じ込められたかのように、何もかもが凍りついている。記憶の欠片が少しずつ浮かんでくるが、何一つはっきりとしない。
また、声を出そうとするが、やはり音は出ない。心の中で叫んでも、答えは返ってこない。絶望感が胸を締めつける。
そして、意識が完全に途切れた。深い闇に吸い込まれていくように、全てが消え去っていく。ただ、何かが始まる予感だけが、ほんのわずかに心の片隅に残っていた。
人生紛れ あ(別名:カクヨムリターンの人) @OKNAYM
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。人生紛れの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
同じコレクションの次の小説
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます