サキュバスシーシャ。

猫野 尻尾

第1話:実は悪魔は地球の反対側からやって来た。

太陽を挟んで地球のちょうど反対側に地球そっくりの惑星がある。


その惑星の公転周期や軌道は位置が違うほかは地球とまったく同じなので、

常に太陽の向こう側に位置して決して地球からは見ることはできない。


「その惑星の名前を「シックスナイン」って言った。


その惑星の存在は地球人にはまだ発見されておらず、この時代の人類はまだ

宇宙探索の技術はなかったのです。

逆にシックスナインは地球よりは文明や科学が発達していたので地球の存在は

よく知っていました。


また一般的に悪魔は地獄にいると信じられていますが、元はこのシックナイン

って惑星から来た連中なのです。


そして、その「シックスナイン」から一人の女の子「サキュパス」が地球に

やってきた。


僕の名前は「等々力 渉とどろき わたる

職業は派出所の巡査。

日々、市民のために頑張ってる、つもり。

まあ、ひったくりか行きたい場所を聞かれるくらいでたいした事件とも遭遇しない。

大きな事件は警視庁の刑事さんが動くから、僕たち巡査はのんびりしたもの。


とある朝の出勤前の出来事だった。

母ちゃんが洗濯物を干しに庭に出た時、広くもない庭に見知らぬドームテント

が張られていたらしく慌てて僕に知らせに戻ってきた。


庭に降りて行ってみると、母ちゃんの言ったとおり庭の芝生の上にドームテントが張ってあるじゃないか?


いったい人んちの庭にテントなんか張るやつは誰だ?


で、僕は恐る恐るテントの中を覗いてみた。

そしたら・・・そしたら、見ず知らずの女の子がひとりテントの中で

ヘソ天で寝ていた。


なんで?

なんで、女の子が僕んちの庭でテント張って寝てんだ?

ここはキャンプ場じゃないぞ。

それにどこからやってきたんだ?


たとえば一人旅の途中で、暗くなってやむなく僕んちの庭で野宿しようと

思ったとか?・・・。


当然、起こして理由を聞くしかないよね。

ってことで僕は女の子を起こした。


「すいません・・・起きてもらえませんか?」

「・・・・・・・・」


「すいませ〜ん・・・よく寝てるようですけど起きてもらえませんか〜?」


すると女の子はびっくりして飛び起きて目をパチクリさせた。

で、眠そうな顔で片目だけ開けて眩しそうに僕を見た。


「あ・・・ども・・・あの、おはようぅ」


「はあ・・・おはようございます」

「起きたばっかでなんですけど・・・なんで僕んちの庭にテント張って

寝てたんでしょうか?」


「ごめんなさい・・・降りたところが、たまたまここだったから・・・」

「真夜中だったし、ここでいいやと思って・・・芝生も綺麗だったし」

「家の方に声をかけると迷惑かと思って黙ってテント張っちゃった」


「はあ・・・あの降りてきたって?」


「うん、空から・・・」


「は?空?・・・・」


「厳密には宇宙からね・・・」

「もっと詳しく言うと太陽を挟んで地球の反対側にある惑星「シックスナイン」って惑星から・・・」


「地球の反対側?」

「地球の反対側にそんな星があるんですか?」


「あるの・・・ここからは見えないだけで・・・」


「ってことは?君、地球人じゃないんだ・・・異星人なの?」


「珍しくないと思うけど・・・」

「あの、テントから外に出ていい?」


「はあ、どうぞ・・・なんなら家の中で詳しいお話聞きましょうか?」


テントから出てきた女の子は、背伸びした・・・。

なんだかギャルっぽい。

だけど、着てるモノはマイクロビキニみたいな露出度高めで、目のやり場に

困る。


髪は薄い紫でツインテールにしていて目も綺麗な紫。

異星人でも可愛い子は可愛いんだって思った。


つづくのかな?

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