やり直せるのならサッカーを

れいん

第1話 やり直せるのならサッカーを

『決めたァァァァァァア!逆転!逆転!』

『日本代表!ついに勝ち越したぁぁぁぁあ!』


「まじかよ…相手はあのスペインだぞすげぇな…」


「はぁ…俺もサッカー続けてればよかったなぁ…大人になってこんなにサッカーにハマるなんて…」


 俺の名前は柊司ヒイラギツカサ

 どこにでもいるサラリーマンだ。特に何も特別なことは無い、趣味もこのサッカーぐらいだ。


「なんでこうなったんだろうなぁ…」


 俺は小さい頃サッカーをやっていたんだが辞めてしまった。

 原因は敗北による挫折、俺はポジション争いに負けてしまい、中々プレーができなくなり、出してもらった試合でもいいパフォーマンスは発揮できなくなってしまった。


 そんなことで簡単に諦めてゲーム三昧になった結果がこれだ。

 ろくに勉強もせずゲームばっかやっていい会社に入れる訳もなく、行き着いた先は底辺サラリーマン。

ㅤ上司には毎日怒鳴られ、他の社員との関係性もいいとは言えない。


「人生まじでやり直してぇ…」


「……はぁ…仕事行くか…」


 そして今日もやりたくもない仕事をやりに会社に行く。

 きっとこんな毎日が永遠に続くんだろう…そう思っていた。そう、あの事件が起きるまでは…


──────────────────────


 それが起きたのはいつも通り会社に行くために家を出て駅まで歩いている途中だった。

 そこで少し様子がおかしいことに気づく。


「なんだ?…なんか視界がゆがんでる?…」


 段々と足取りも重くなってきた気がする、果たして俺は真っ直ぐ歩けているのだろうか。


「や、やばい…気持ち悪い…」


ㅤ気分も悪くなってきた。これは明らかに以上だ。だが会社を休む訳には行かない…。


ㅤ少し呼吸を整えて再び歩き出そうとするが、上手く足が動かずその場に倒れてしまう。


「い、いてぇ…」


ㅤすぐに立ち上がろうとするが全く力が入らない。

ㅤここまでくれば誰でも気づくだろう。


ㅤ──あぁ、俺死ぬんだな。


ㅤ本当は自分でもわかっていた、明らかに自分に見合っていない仕事量や上司からの嫌がらせ。

ㅤもう自分の体はボロボロな状態で、とっくに限界を迎えていたんだ。

ㅤ(こんなことになるなら…もっと自分がやりたいことをやり抜けばよかった…)


ㅤ(もし…もし…もう一度やり直せるのならサッカーを…)


ㅤそんなことを考えながら、俺はゆっくりと瞳を閉じた。





【あとがき】

 皆さん初めてまして、れいんです。

 まずはここまで読んでいただきほんとにありがとうございます!

 自分今までほんとに小説とか書いたことなくてですね、これが人生初の作品になります。

 ふとサッカーの話が書きたくなって衝動的に書き始めてしまったんですけど、今まで書いたことなんかないし、酷い出来だと思うんですけど、よかったら暖かい目で見守ってください。


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