第22話 文化祭準備1
僕は文化祭の実行委員になった。
これからクラスで何をするか決めるのだが...
「...と言う事で何か案があれあば......。」
誰も聞いていない。
クラスの人達はそれぞれが喋っていて僕の話しを聞く人は居なかった。
「クラスの出し物何がしたいですか?」
僕の声がかき消された後に緒方さんがクラスの皆に問いかけた。
皆はそれに答える。
『・劇
・カフェ
・屋台(教室でできるもの)
・お化け屋敷』
候補がいくつか出た中でこの4つに絞った。
ここから皆で話し合って決めるのは現実的ではない。
どうせ、決まらないのだから。
それなら方法は一つ、
「多数決にするのでどれか一つに手を上げてください」
結果は、
・劇3
・カフェ14
・屋台14
・お化け屋敷7
カフェと屋台の数が被ってしまった。
ここはもう一度、多数決で決めるしかないな。
僕はそう思ったが、
「屋台とカフェの両方やれば良いじゃないか」
先生が横から言う。
皆もそれに納得したようで、僕等のクラスは『カフェ風の屋台(クラス内でできるもの)』になった。
「...と言う事です」
僕と緒方さんは実行委員の会議でクラスで出すものを報告した。
会議は進んでいき、
「各クラスの実行委員の中から一人は運営側の手伝いをお願いします」
「もう一人はクラスの手伝いをしてください」
「連絡事項は運営側の人からクラス側の人に伝える形になると思います」
「それじゃ今日の会議は終わりです」
「それぞれ運営側の方の手伝いをする人は残ってください」
会議が終わりそれぞれのクラスの人が一人ずつ残った。
僕はできればクラスの方に戻りたかったが僕の話しをまともに聞いてくれる人は居ないためクラスの方は緒方さんに任せる事になった。
「これから業務を決めます」
皆がそれぞれ自分のやりたい事に手を上げていき、初めに手を上げた人から決まっていく。
僕も頑張って手を上げるが他の人が早すぎて楽な仕事に就くことができない。
そうして残ったのは会計だ。
会計は5人
僕と同じような真面目で静かな人達だった。
「それじゃあそれぞれ3年生の責任者がいるので残りの話しはそっちでお願いします」
「今回も外からの人が来るので大変だと思いますが頑張っていきましょう」
僕等はそれぞれの仕事のグループで話し合って解散した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「はぁ〜」
僕が家でため息をついているとパチンと僕の前で妹が手を叩いた。
「なんだよ」
僕は実行委員という面倒臭いことをしてるのに会計係になって気分が下がっているのに妹の美咲はテンションが高かった。
「ため息を吐くと幸せが逃げるので兄さんの幸せを私が捕まえたのです!」
美咲は元気に言うが僕は返す気力も無かった。
あーーーーー明日からの学校が憂鬱だ。
カチッ
音がなり238→237になる。
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