第6話 教師と家族




 今度は表の世界に悪行を晒す。

 それと同時に教師からの印象も下げておく。


 味方は可能な限り減らしておくのが好ましい。


 だから学校内の掲示板に細工して、雄太の悪行の数々を晒した。

 教師が知らぬふりできないように、生徒達経由で保護者から苦情をいれさせ、しっかりと職員室にも話が広がるようにする。


 力のある人間に庇われるのはやっかいだから、この部分は丁寧にこなした。


 そういう人でもちゃんと、悪い人を罰してくれる人もいるんだろうけど、悲しいことに私の身の回りにはちょっと心当たりないな。


 その後は、そこそこ裕福だという雄太の家にも、こっそり嫌がらせをする事にした。


 女性関係でもめ事を起こしている、なんて貼り紙をして、地域から分断させる。

 家庭の雰囲気を悪くしておいた。


 これで、雄太を守ってくれる人間はいなくなっただろう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る