夜の交差

阿木ユキコ

夜の交差

//月見野//

 月見野は夜の庭だ。

 光り輝くしろがねの草はしっとりとつゆを含み、風にそよいでいる。

 常夜の空にはこがねいろのまるい皿のような月が、花弁のように輪郭の片方がすぼまった淡紫の月が、女神のほほ笑む瞳のように細いアクアマリンの月が、地平線の至る所からあらわれ出ては沈んでゆく。

 月は「夜」だ。どこかの、いつかの、だれかの夜。

 各々の夜を満たす風景、思い出、寝息、夢路に通う人の子たちが、月のあかりと彩を生み出している。

 夜の月の出入りは、宵のひと巡り。

 ときに真逆の地平より昇る月と月が夜空ですれ違うのもまた、趣がある。

 天の人々はひとつとして同じ様子を見せない夜たる月の姿を、この庭園で愛で楽しむのだった。


 きれいな黒髪をさっぱりと切り揃えた乙女が、丘を越えて月見野にやってきた。簡素な麻の服に星ねずみの毛皮であつらえたケープを羽織り、弓を携え、野を駆けてくる。その跳躍はひととびで丘の半分を越えてしまう程だ。

 冷涼なそよ風に包まれたしろがねの草野原は、ぼんやりと明るく彼女を照らし出した。服の裾からのぞくひざから下の足は、細く子鹿のように引き締まっている。

 乙女は軽く腕を組み、「夜」の行き交う空を見上げる。

 数え切れないほどのほしくずがきらめく夜空の一画がぷう、とふくれてゆがんだ。かと思えば、月見野の草地へと向けてゆっくりと落ちてくる。落ちた夜空のかたまりは、乙女の前方に柔らかなる着地をした。ひとつ、ふたつ、みっつ。

 夜空の影射す端っこを千切り、伸ばしてこねて、てきとうに寄せたような、そんな不定形が、みっつである。

 乙女の頭と同じくらいの球体状であるふとっちょと、ふとっちょを天地方向に引き伸ばしたようなほそながと、かれらより二回りは小さく拳ほどの大きさのおちびと。輪郭は常に揺らめいてはっきりしないが、それぞれのかたちに個体差らしきものはあるようだった。

 三個の青い目玉がそれぞれのかたまりの中に一つずつ、宵の一番星のように灯った。

「整列」

 乙女はぴりっとした声で指令を口にする。不定形はあたふたと縦に積みあがった。

「に!」

「いち!」

「さん…?」

 下からふとっちょ、ほそなが、おちびと並んでいるのだがなぜか中央のほそながが一番に名乗りを上げる。

「せっかちはやめなさいと言ったはず。やりなおし」

「いち!」「に!」

「さーん!」

 今度はかろうじて、上から順番に。

 乙女は行儀よく縦方向に整列した三匹の周囲をぐるり回って観察した。全員積み重なってちょうど、乙女の背丈と同じくらいか。

 かれらは自分で自分のことを理解しない。

 よいものではない、わるいものでもない。

 いわばなり損ねであり、まだなににもなっていないものたちだ。

「なにか報告事項は?」

「ありませーん」

「異常なしである」

「おみやげはあるー」

 乙女の問いに、積み上がったものたちは各々のタイミングで自由に応答する。

「そうだ、そうだ。あれはどうしたっけ」

 お土産との言葉を聞いたほそながは不定形の脚で、足下のふとっちょをねりねりとした。

「おいらが持ってるんー」

「品は大変極上。よく仕上がったものである」

 ふとっちょの不定形の、腹といえそうな辺りの内側から、硝子の瓶が転がり出た。ずんぐりむっくりした形をしており、乙女の片手では持て余しそうな程の大きさだ。

 しっかりはめ込まれた木の封を抜くと、たちまちのうちに得も言われぬ蜜の香気が立ち上った。

 月見野の明かりに照らされて、瓶の中身はとろとろとまばゆく濃い琥珀。豊穣の黄金色だ。

「ねえねえ、ねえねえ、まだ整列?」

 せっかちなほそながは、乙女がなにか言いかけたところに口を挟む。

 それならとばかりに彼女は少々意地悪く返してやる。

「さあ、どうしようか」

「そんなあ。上の子はいいけどもー」

 ふとっちょの不定形がめそめそと潰れていくのを見て、いままでいかめしい態度を通していた乙女の口元がゆるんだ。

「よろしい。では、休め!」

 途端に、ぽて、ぱた、と上に乗った二匹が地面に転がり落ちた。ふとっちょが振り落とした。

「まるいの、もう少していねいにしたまえよ」

「だってさー」

 おちびが不定形の輪郭をこころなしかとんがらせながら文句を言う。

「さあさあ、さあさあさあ」

 ほそながはさっさと起き上がって不定形の背中といえそうな辺りの内側から、薄く繊細に作られた焼き物の杯を四つばかり取り出した。

 酒の瓶に引き続き、明らかに不定形の大きさには収まりきらない物量が出現したが、乙女は気にする様子もなく杯に酒を満たし、めいめいに手渡してゆく。

 もちろん、ほそながが一番に不定形の手を伸ばした。

 おちびはなにか高尚なる雰囲気の文句をたれている。

 かれらはその不定である存在、身体の輪郭とは裏腹に、各個性を発揮して勝手なことばかりしている。騒がしいことだ。

 もはやくつろいだ様子を隠すことなく、乙女も杯を一つ手に取った。

 そして、のんびりしたふとっちょがよいしょと杯を引き寄せるかたわら、ほそながが一つ目を輝かせて口火を切る。

「そしたら、われらが隊長とすてきな空のひとたちに!」

「天の夜彩と銀の原野に――このせっかちめ!」

「……未だ定まらぬ、いつかの夜に」

「かんぱーい!」

 ひとりと三匹は、輝ける黄金の酒杯を月見野の空に高く掲げる。

 爪のような光をわずかに灯した「夜」の月が、虹色の霞をまとって地平の下へと去って行った。


//天の底//

 月見野の地平を越えて、天の底に「夜」は沈む。

 永遠を思わせる、繰り返しの旅をつなぐ夜がある。

 一度きり、はかなく煙る夜がある。

 いずれの夜もいずれは深い深い天底に還り、静かにほどけてなにものでもない光の溜まりの一部となる。還元された光の暗がりは、天の人々もおいそれとは近寄らぬ深き淵だ。

 夜であったものは眠る。抱かれた思い出も奇跡もみな離れてほろほろと崩れ、天の底へと消えて行く。

 ――置き去りにされたものたちの、嘆きの声を残して。

 変容する夜がある。

 歪み、引き裂かれる夜がある。

 さまよい続けたその果てに、抱いた涙も行き先もなくしたその果てに、彩を失った「夜」は煤を吐きながら天の底へ落ちて行く。

 暗闇の淵に沈み行く人の子の記憶、夜の咆吼は、天の底から、月見野のしろがねに輝く草原を震わせる。

 変容した夜は泥濘のごとく這いずり回り、深淵の闇を呑み、光を喰らう。詰め物のないからっぽのからだを増殖させながら、失われた夜の灯を求めて再び天空を目指す。

 悪い夢と化したそれは、ぼとぼとと維持しきれなくなった自己を欠落させると同時にまた膨れ上がり、不吉な黒雲となって月見野の空に押し寄せる。

 からっぽはからっぽゆえにいくらでも拡がる。からっぽはからっぽゆえにその殻をとどめるすべを持たない。

 からっぽの中身を狂おしく求め、からっぽの巨躯を引き摺り果てなく進む。。

 ――黒髪の、こじかの脚で駆ける乙女はするどいまなざしで、濁る月見野の空を仰ぎ見た。彼女こそが、物言う長老樹より授けられた弓を携える庭の番人だった。

 乙女はほんのりと真珠の輝きを放つ弓を構えた。構える弓の優美な曲線はとある夜をかたどったものともいわれている。

 天の人々は、庭を汚す者を好まない。

 乙女はまばたきもせずきりりと弦を鳴らす。

 矢は疾く駆ける。その羽から白銀の粉を散らして。

 あやしく曇った暗闇の空、燐光の尾が鮮やかに長く尾を引き、膨れ上がる黒雲の一画を貫いた。

 ぱっと散る小さな閃光。

 そして生まれた銀の灯火は、一瞬にして黒雲の空洞を灼いた。

 アアアア――

 オオオオオ――

 人の子のものではなく、けものものですらない某かの叫びが悲しげに響き渡る。悪い夢の内側から噴き上がったしろがねの炎は表面にまで燃え広がり決して衰えない。

 乙女はわずかに睫毛を伏せ、だがあくまでも油断なく第二の矢をつがえる。

 細く、擦り切れて霧散する悲鳴。夜であったもの、黒雲の姿であったものは煤けた塵と化し、清浄なそよ風に流され庭園の外へ、遠くへと運ばれて行く。

 もはや静謐な光と影に満たされた天の底に還ることはかなわず、遠くへ、遠くへと。

 「夜」が地平から姿を現す。ひっきりなしに形の変わる翡翠の月は、雲の晴れたほしくずこぼれる空を、月見野を去る煤共と道を交わすように、あるいは自らの行く手を確かめるように、ゆるゆると上昇して行く。

 晴れ間を取り戻した夜空を見届けて、ようやく乙女は両の腕を垂らした。

 瞳に映るものは彩色の夜。

「……さようなら」

 ささやきに答えるものはなく、しろがねの草の葉がしゃらしゃらと慎ましげに楽の音を発している。


//星の光//

 あのものたちが、どういったわけで月見野に生まれ出でたのか、乙女は知らない。

 ある見張りの宵に、それらは空から落ちてきた。

 月見野の常夜の空がぷくと膨らみ、ひとつ、ふたつ、みっつ。

 まるで夜空の一画が落ちてきたような――夜空のうっすらした明かりと影とをその身に閉じ込めたような。定まった輪郭を持たない不定形のひとかたまりたち。

 ふとっちょ、ほそなが、そしておちびの三匹はことのはじめよりそのような姿をしていた。

 影の内側に青い星の輝きがひとつ,はたと点灯する。

「やあ、ここはどこだろう!」

 それらは乙女に理解できる言葉を発した。

 乙女は弓を手にかけ――曇りなき星の瞬きと視線を交わす。どこか「夜」の月を、夜の腕に抱かれた古い思い出のにおいがする、青の瞳たちと。

「あなたは、だーれ」

 三匹では最も輪郭が淡く膨張気味の不定形が、のんびりと乙女に問いかけた。

「ここは、月見野。私は夜の庭の番人」

 乙女は幾分か戸惑いを覚えながらそれらを見つめた。

「おまえたちは、どこからやってきた?」

「わからない!」

 素早く声を上げたのは最初に言葉を発した、少し縦長の不定形だった。

「ぼくらの中身は、なんだか足りない。いろんなもののかけらが詰まっているけど、ちゃんとしたものがひとつもない。これはなんだろう? ばらばらだ!」

 乙女は油断なく視線を据えたまま不定形の言葉を聞いた。

 距離は十分であり、いつでも美しい光の尾を引く矢を放つことができる。

「本当に、わからないのだ。しろがねの野を守る乙女よ」

 考え、考え。そんな様子でに語るおちびの不定形は、定まらぬ影の輪郭を中心に引き寄せるようにして身を縮めた。

「我々は、我々がなんであるのかとんとわからない。どこからやってきて、どこへ行こうというのか? 貴女はそれを知る者ではないのだろうか」

 青い一つ目がゆらゆらと、水面に映る月のように震えている。うっすら透き通った影の身体をようく覗き見ると、奥底に遠い暗がりの存在を感じる。

 乙女は、天の庭を彩り巡る夜の月を思った。

 天の底に眠ることができず、打ち砕かれ流浪する夜の月であったものを思った。

 言葉が理解できたとして、これらの存在は異質にして不可解。乙女に課された使命を思うのならば、ただ討ち果たすべきではないか――

「……わからない」

 答えて、とうとう乙女は弓矢を納めた。

 そうだ。わからないのだ。

 このような夜はなく、このように変容した夜もない。

 よいものではなく、わるいものでもなく、乙女が守護する存在ではなく、乙女が撃ち落とす存在ではない。

 ほそながく、小さな、まるまるとした不定形たち。

 夜空をむしって大雑把にまとめたような姿のものたちは、今や揃って肩を落としたような風情である。

 遠い天空の向こう側でなにかになり損ね、落ちて来た。なにか定まったものではなくからっぽでもない、なにものでもないものたちを、ああ、どうするべきであろう。

 いずれにしろ矢を放たなかった以上、野の真ん中にこれら不詳のものたちを捨て置くわけにはゆかぬ道理か。

 乙女はそっとため息をついた。

 そして、身を寄せ合う不定形たちに着いてくるように告げる。

「ただし……これから言いつけることを、決して忘れぬように」

 言いつけは、二つあった。

 ひとつ、夜を渡り、夜を見よ。

 どこかに置いて来たよろこびの、かなしみの欠片を、夢の記憶を探すのだ。

 ひとつ、月見野においては乙女の下に在れ。

 哀れにも変容した夜の姿に立ち向かい、塵と砕かれるさだめを知るように。

 いずれ行方が定まる、そのときまで。

「わかったなら返事を」

「えっあっはい」

 不意にうながされた不定形の一匹が飛び上がる。

「そんないい加減な返答があるか、ほそながいものよ……わがはいは言いつけをよく守るとしよう」

「おいらもー!」

 元気な三匹目の返事が起こる頃には、かれら不定形たちの輪郭はこころなしか柔らかく緩んでいた。

 ――なんとも、奇妙なものたちである。

 乙女を先頭として一番星の瞳の不定形が三匹、小さな隊列が出発する。

 しろがねの野に、不定形の夜の影。灯る星の光がひとつふたつ、みっつ、細脚で地を蹴る乙女の後を追って続いた。


//月見野//

 酒精が、くすぐったくなる笑い声をあげながら辺りを飛び、遊び回っている。

 杯から今まさに生まれ出た小指ほどの体躯の酒精が、微笑んで乙女の頬に口づけをする。

 甘くとろける上等な黄金色の夢。

 不定形はいかにしてこの素晴らしい土産を手に入れるに至ったものか、口々に語り倒した。

「明けの明星、宵の明星、ありとあらゆる夜空の流星!」

「月明りに夜霧のスパイスを。それから待宵の花の蜜を少量合わせ、深みを出すべく試みたものである」

「夜と、夜と、夜を渡って、交差路をたくさん通って。落っことさないように、潰さないように持って来たー」

 これは一種の報告会なのだ。

 乙女の言いつけにより、不定形のものたちは夜の月を訪ね歩く。夜が抱く思い出と夢の断片、人の子の影法師、喜び、嘆き、憤怒と静穏――そんなものたちと出会っては別れ、月見野へと帰還する。

 みな、月見野を遠く離れることのない乙女が、出会うことのないものたちだった。

 天の人々が、その複雑に織りなされた彩りを愛でる夜。

 乙女が見守り、或いはその手で砕く夜。

 そしてなにものでもないものたちが巡り、旅する夜。

 どれも同じ存在でありながら、まるで異なった姿をしている。

 隅から隅まで話を聞いているとまたたくまに宵の時が過ぎ、幾つもの夜が天を昇り、沈んで行った。

「そんとき、ぐわーっと! すごい音して! 吸い込まれそうで怖かった!」

 興奮して飛び跳ねるほそながから少し離れて、おちびが一つ目をきろりと向ける。

「様子を見てからにすべきところ、聞かずに飛び出すからではないか。せっかち者よ」

「最後はみんな、おいらに捕まって一安心ねー」

 まるくふくらんだ不定形の輪郭を波打たせながら、歌うようにふとっちょは言った。

 危機一髪に大騒ぎのほそながと、絶え間なく文句を言いながらともだちをつかまえようとするおちび、動じないふとっちょの姿が目に浮かぶようだ。

「そのゆらゆらした不定形の身体でも、立派な重しになったということ?」

「えー、わかんなーい」「えっえっわかんないでやったの」

「わがはいが推測するに、夜の性質により存在の重さというものがはかられ――」

 時に興味深く、時に呆れて相づちをうつ乙女に、不定形たちは勝手気ままに返事をする。その度不定形の星の瞳は明るくまたたき、輪郭は波うって楽しげに揺れた。

「まあ、無事に戻りなにより」

 やがて酒精の息吹に降参した不定形たちは、各々その辺に転がって寝息を立て始める。

 おかしなものだ。存在も身体の輪郭すら定まっていないくせに、酔っ払って寝入ってしまうなんて。

 よくもなく、わるくもない。なにものでもなく、なにものにもなり得るものたち。

 不定形のものたちは、いまだなにものにもなり得ていない。


 あるときかれらは、乙女に尋ねた。

「はたして、我々が何者であるのか判明することはあるのだろうか。我々は我々のゆくえをいまだ知らぬ。つまり――」

「ずっとわかんなかったら、ぼくらどうしよう!」

「――それもまた然り。だが恐れるのはそればかりではないのである」

 おちびは声を潜めて不定形から前脚、腕らしき輪郭を伸ばして一つ目の下に重ね合わせた。

「我々ははぐれものだ。得体の知れぬものどもだ。よきものであればよし、しかしそうでなければ?」

 そうでなければ。

 あの、悲しいからっぽたちの悲鳴を思うにつけ、不定形たちはその不定形を平たくへこませて沈み込んだ。なにもない暗がりの存在。

「……そうなれば、私はおまえたちであったものを、この手で撃ち落とすことになるだろうよ」

 乙女は静かに、誰にともなく答えた。

「それがいいね!」

 いつもの迷いのない声色で、ほそながが応じる。

「そう。きっと、そうして隊長ー」

 いつになくきっぱりと、ふとっちょが言い、おちびは不定形の輪郭を曲げ伸ばしして同意を示した。

「乙女よ、どうか迷うことのなきよう」


 ぶうぶうと、ふとっちょだかほそながだかのいびきが聞こえる。

 ――迷いなど。

 乙女は、片時も離すことのない長老樹の弓の弧を、指先で撫ぜた。

 迷いなどとうに通り過ぎてしまった。かれらを見つけたあの宵に乙女は決め、いましろがねの野にこうしているのだ。

 どこかのだれかの夜になり損ねたもの。生まれ出で、月見野の空に至る途中ではみ出て零れ落ちた、はぐれもの。

 いずれ空を行く夜となって天を巡るかもしれず、砕かれ塵芥となり永遠に野を去り行くかもしれないものたちよ。

「例え、なにものでもなくても――」

 呟く言葉に、はっくちょんと間の抜けたくしゃみが重なった。

 乙女は苦笑して口をつぐむ。

 手のひらを地に身体を支え、前髪に纏わりつく酒精を優しく払って、月見野の空を見上げた。

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