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会議室には、外部企業の代表や研究者たちが集まっており、合同プロジェクトの契約内容を最終確認するための会議が始まろうとしていた。沙紀とさゆりは、自信を持って資料を手に取り、これまでの準備が実を結ぶ瞬間を待っていた。


外部企業代表が書類を確認しながら口を開いた。


外部企業代表「まず、今回の契約書について確認させていただきます。我々の側からは、開発リソースの提供と試験運用のサポートに対して、貴チームが提案したAIサポートシステムのプロトタイプを6ヶ月以内に完成させ、その後の6ヶ月間で教育機関での試験運用を実施するというスケジュールですね?」


沙紀「はい、その通りです。また、我々のチームはリアルタイムでの進捗報告を行い、試験運用時には具体的な改善点のフィードバックを受けながらシステムを最適化していきます。」


外部企業代表「了解しました。それでは、開発費の分担についてですが、今回の契約では我々が50%の資金を提供し、残りはそちら側で負担する形で合意されていると理解していますが、その点についてご確認いただけますか?」


さゆり「はい、その点も問題ありません。我々の予算内での対応が可能です。また、試験運用後にシステムが成功した場合、商業化に向けての追加投資も視野に入れています。」


外部企業代表が満足げに頷く。


外部企業代表「それでは契約に問題はないようですね。次に、知的財産権の取り扱いについても話をしておきたいと思います。開発されたシステムは、我々の技術を組み込んでいますので、両者で共同所有とし、商業利用に関する権利はお互いに同等の条件でシェアするということでよろしいでしょうか?」


沙紀は少し間を置いてから、静かに頷いた。


沙紀「はい、それで合意します。両者にとってフェアな形で進めることが大切ですから。」


外部企業代表は書類にサインをし、沙紀とさゆりにもペンを渡した。


外部企業代表「それでは、これで契約が正式に成立します。両者がこのプロジェクトで成功を収めることを期待しています。」


沙紀とさゆりもサインを終え、契約書を閉じた。部屋の緊張感が一気に解け、和やかな空気が広がった。


沙紀「これからが本番ですね。お互いに協力して、最高の成果を出しましょう。」


外部企業代表「ええ、我々も全力でサポートします。次のステップに向けて準備を始めましょう。」


こうして、外部企業とのパートナーシップは正式にスタートし、プロジェクトは新たな段階に進んでいった。


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