沙紀のアイディア2

大学の研究施設内、外部顧問機関の会議室(続き)


初回の提案が順調に進み、教授たちとのディスカッションがひと段落ついた後、沙紀が新たな提案を始めるために再び立ち上がる。


沙紀 「皆さん、もう一つ私たちが提案したいことがあります。それは、AIを活用したプログラミングの自動化システムです。このシステムは、数学や物理の理論解析だけでなく、プログラミングの構築や改善にも大きく寄与できると考えています。」


沙紀が再度スクリーンに新しいスライドを表示する。スライドには、AIによるコードの自動生成やデバッグプロセスの効率化についての情報が示されている。


さゆり 「このシステムを使用することで、例えば学生が自分のアイデアをコードに変換する際に、AIがそのプロセスを支援します。AIは学生のコーディングスタイルを学習し、最適なコードを書き出したり、エラーを予測して修正案を提示することができます。」


教授A 「それは非常に便利ですね。学生がより創造的な思考に集中できる環境を提供することができる。しかし、AIによるプログラミングの自動化が進むと、学生のコーディングスキル自体が低下する危険性はありませんか?」


沙紀 「ご心配は理解できます。ですが、このシステムはあくまで補助的な役割を果たすものであり、学生のスキルアップをサポートするためのツールです。自動化された部分と手動でのコーディングのバランスを取ることで、学生が実際のプログラミング技術を習得しながら、より高度な課題に挑戦できる環境を提供したいと考えています。」


教授B 「それならば、AIによる支援は確かに有効かもしれません。特に、反復的な作業を減らすことで、より創造的なプロジェクトに時間を割くことができるようになるでしょう。」


さゆり 「また、私たちは大学とのコラボレーションを通じて、このAIシステムをさらに発展させていきたいと考えています。例えば、AIが生成したコードを学生がレビューし、そのレビューをAIが学習してさらに精度の高い支援を提供する、というようなフィードバックループを設けることも可能です。」


教授C 「興味深いアプローチですね。教育の質を向上させるだけでなく、実際の現場でも活用できる技術を学生に教えることができる。」


沙紀 「そうです。私たちは、学生が学校で学んだことを実社会で活かせるような教育を目指しています。そのために、このAI支援システムが役立つと確信しています。」


会議室の雰囲気は再び前向きなものとなり、教授たちも彼女たちの提案に対する興味と期待を隠しきれない様子だが…。

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