第7話 リゾートクラブへ 修正版

※この小説は「フロリダへ行こう」の修正版です。実は、パソコンの操作ミスで編集中に保存できなくなり、新しいページで再開した次第です。文言や表現を一部修正しております。もう一度読み直していただければと思います。


トラベル小説


 今日はホテルをチェックアウトし、リゾートクラブへの移動日である。チェックアウト前に、レンタカーの確保である。レンタカー事務所のあるダウンタウンディズニーまで一人で行く。レンタカーの手配は予約していたこともあり、スムーズだった。ただ、ジュニアシートはウレタン製の簡易なシートのみ。日本みたいにハイバック式のシートではない。まぁ、場所をとらないので助かるが・・。大らかなアメリカを感じる。クルマはF社の小型車だ。乗り込んでみて問題発覚。足が届かない。私は純粋な日本人体型なので、アメリカのシートサイズに合わないのだ。それで背中にリュックをおいたら、何とかブレーキに足が届いた。カーブとかでふらつく可能性があるが仕方ない。もっともアメリカのハイウェイに厳しいカーブはない。

 10時にホテルについてチェックアウト。クルマのトランクは荷物でいっぱいになった。リゾートクラブまでは150kmの道のりである。途中、ハンバーガーショップで昼食をとっていたら、ホームレスが一人入ってきた。座っているお客に

「 Give me money . 」(お金めぐんで)

 と言ってまわっている。ちょうど食べ終わったので、席を立ちクルマにもどろうとしたら、そのホームレスがついてくる。クルマをあけると、トラブルになりそうなので、

「 No money 」(もってない)

 と言ってやり過ごそうとしたが、くいさがってくる。アジア人とわかり、キャッシュを持っていると思ったのだろう。そこに、トイレに行っていた妻と祐実がもどってきて、そのホームレスに1ドル札を差し出した。すると、そのホームレスは去っていった。

 クルマに乗り込み、しばらく無言だった。妻には助けられた。だが、他にもホームレスがいたらどうなるかを想像したら、とんでもないことに巻き込まれていたと思う。外国では「キャッシュを見せるな」は、ヨーロッパもアメリカも同じなのだ。今、考えれば店にとどまるべきだった。店にいれば、トラブルに巻き込まれる可能性は少なかったのだが、店から出たところでまたつけられるかもしれない。結局は運なのかもしれない。

 午後2時にはリゾートクラブに着いた。4人とも左腕にリングをはめられた。これが宿泊客のあかしで、部屋の出入り、会計ができるとのこと。リゾート施設はどこも同じなのかもしれない。5時から説明会があるとのことで、それまで部屋で休むことにした。2階建てのコの字形の建物で中央に3つのプールがある。50mプールと子ども用プール、そしてダイビング用のプールである。そのプールが見える2階の1室に1週間泊まる。バルコニー付きの部屋だが、さほど広い部屋ではない。ここもセミダブルベッドが2つ。バスタブはなくて、シャワーだけだ。もっともプールにはいつでも入れるので、バスタブに入らなくてもいい。

 5時になり、ロビーに行く。今日入ったファミリーは3組だった。アメリカ人はいない。皆、外国人のようだ。まだバカンス前なのですいている。

 食事は所定のビュッフェレストランならば追加料金なし。フルサービスのレストランだと追加料金がとられる。アクティビティは無料。レンタル用品も無料。運河めぐりといったミニツアーも無料とのこと。問題は子どもたちだ。べべクラブ・ミニクラブ・キッズクラブ・ジュニアクラブと分かれている。これはヨーロッパも同じで、子どもたちはずっとミニクラブだった。だが、担当者の面接で聞かれたのが

「 Wearing diapers ?」(おむつしていますか?)

 ということだったので、

「 No 」

 と答えると、二人ともキッズクラブになった。祐実はその年齢ではないのだが、すいているから昇格したのかもしれない。でも、二人とも一緒でよかったと思った。スケジュールを見ると

 Fri. swimming & boat tour

Sat. swimming & diving

Sun. swimming & circus

Mon. swimming & water-ski

Tue. swimming & water-polo

Wed. swimming & diving (much )

Thu. swimming & circus

 と書いてある。サーカスって何をするのかわからなかったが、毎日いろいろなことがあり、家族でドライヴに行く暇がない。できればフロリダ中をドライヴしたかったのだが、妻はドライヴよりキッズクラブのおっかけをする方に興味がありそうだ。ヨーロッパにいた時もミニクラブのおっかけばかりしていたのだ。それでもフロリダドライヴは私のリクエストなので、火曜日だけは私に付き合ってもらうことにした。

 夕食はビュッフェレストランでワールドフェスティバルである。日本のコーナーもあり、今日はお寿司である。隣はK国料理のプルコギ、その隣はC国の麻婆豆腐、ヨーロッパのコーナーに行くと、ムール貝まであった。毎日メニューは変わるらしい。欲張りすぎてお腹いっぱいになってしまった。子どもたちも久しぶりに満足のようだった。明日のメニューが楽しみだ。

 夜はプールサイドでカクテルタイムにした。アルコールは有料なので追加料金がとられる。子どもたちはプールで水かけをしながらはしゃいでいる。

 バーではカラオケ大会が行われていた。カラオケは全世界共通語である。こちらの人たちはじっくり聞くことはしない。一人が歌い出すと周りの人たちも歌いだすのだ。これでは点数がでるカラオケ機器は意味がない。

 ホームレスに1ドル取られるということはあったが、リゾートクラブの1日目、まず終了。

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