第7話

頬を手で押さえていると

「美味しいかい?」

とカイン様が私の顔をみて笑っていた。


「はい。とても美味しいです。それに初めて食べるものばかりで楽しいです。食べさせていただき、ありがとうございます。」

と言うと


「そうかい?よかったね。美味しいってさジェラルド」


「さようでございますか。

それはようございました。」


「では、お次のお料理失礼致します。目を瞑ってお口を開けてください。」


とジェラルドさんがおっしゃるので、目を瞑って口をあけると、口の中に食べたことのない食感のものが入ってきて、驚きつつも噛み続けているとb子の記憶が

(「とろサーモンだ」)と喜んでいるのに気づいて生のお魚!?とぎょとして目を開けるけれど美味しいのと生魚への驚きで感情がジェットコースターになってしまいました。


「おいしいです。でもこれ生のお魚ではないですか。」

と聞くと


「おおよくわかったね」

「さようでございます。」

と2人の悪戯成功の顔とともに少し笑いながら返事が返ってきました。


「公爵家の事業の一つに新鮮な食材を仕入れて貴族におろすこともしていてね、他の貴族でも新鮮な食材を仕入れはしているけれど魚を鮮度高く運べるのはうちぐらいかな。」

と教えてくださいました。


「生魚、怖いけど美味しいです。」

と呟くと、カイン様がお腹をかかえてくすくす笑っていました。


その後もマグロやタイなどのお刺身やエビのお刺身やブリのお刺身と様々なお魚を紹介しながら食べさせてくださいました。


お口直しのシャーベットという冷たくて美味しいものをいただいていると


次はお肉を切り分けてくださっていました。

お魚も一口ずつといっても普段全く食べれていなかった私には十分多いのですがもうお腹がはちきれそうではあります。


一口お肉を食べると噛むたびにとろけてはいるもののもう口をあけるのもつらくなってきたころに最後のデザートが出てきてしまいました。


(「もう食べれない。正直に言おう」)


「申し訳ございません。お腹いっぱいでデザートをお話し後にいただくことは可能ですか。」


「承知いたしました。配慮ができず申し訳ございません。兄弟の食事量が多いとは知らず調節ができていませんでした。」

とジェラルドさんがおっしゃるので


「いえ。どれも美味しくて僕が食べられないのが悪いので、あとでなんて我儘いってしまい申し訳ございません。」

と謝罪合戦をしていると


「2人とも、謝らなくてもいいじゃないかい。それよりアルトお昼の考えはまとまったかい?」

とカイン様がお昼のお話の続きを始めた途端中にいたジェラルドさん以外の使用人の方が綺麗にお辞儀して部屋からでていきました。


一息ついて地面に正座すると

優しい2人が私を椅子に座り直させようとしてくださったのですが、頭を横に振り、すぐにお昼の返答をしました。


「僕には秘密があります。2つあるのですが、この秘密は話てしまうとお2人に迷惑がかかります。しかしこれを話さなければお2人にお世話になることすらできない秘密を持っています。養子ではなくお仕事をさせいただくことは可能でしょうか。」

といい、

「中途半端な返答となり申し訳ございません」

と土下座しました。







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