何も。

あ、どうも。

夢旅病

何願っても何想っても、私が産んだのは一握の灰と骨粉であった。

塵取りのようなもので纏めて、ナイーヴを感じる前に庭に放した。


「それでも私は今日も寝るのだ。」


起きた時には、それはもう見知らぬ世界であった。

アフリカの南西部に位置する国、ナミビア、公用語は英語である。

私はどうやら、夢旅病を患ってしまったようだ。

一先ず私は、ナミブ砂漠で倒れていた私を助けてくれた家主さんに挨拶に行く。

すると家主さん、もといカシタさんは「せっかくだし」とナミビアにある観光地に連れて行ってくれた。


先程まで私が倒れていたナミブ砂漠は世界最古の砂漠である。

「世界最古」と言われると、どうも有難味を感じてしまうのは人類共通の性だろう、本能だろう。

そこに私は旅をしたのだ。


「それでも私は今日も寝るのだ。」

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