美味しそうに思えない

 ガラスのかけらが鰹節かつおぶしをけずることができるように、なんてことのないものが武器になることが多くある。





 知恵ちえ悪意あくいあるものに見えると人間の努力が作ってくれたごちそうも美味しそうに思えなくなるのだ。




 少なくとも自分の場合。




 毒は毒でしかなく、安全なものが一番なのは言うまでもない。





 漫画や有名なセリフ、名言も今の時代はただの猛毒もうどく




 でなきゃ誹謗中傷ひぼうちゅうしょうなんて言葉が生まれていない。




 もう人間の頭はアップデートされないのだろうか。

 それならそれでこちらが毒をさけるしかないのだが。




 毒さえなければ上手いのならだまって生きるためにと割り切っていいのだろうか?




 せめてこの悩みを考えすぎと言わないでほしいとかつては贅沢ぜいたくを言っていた。





 でも美味しそうに思えないこの気持ちにうそはつかないようにだまって食べるか。




 前提ぜんていが変わると食欲しょくよくをなくしてしまうから。

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