第7話 校外学習3

「あ、雨降った」と髙宮が言った。「本当だ」俺は傘を取り出した。全員傘を持っていたので、特に問題は発生しなかったが、穂高が右手にわらび餅ドリンクを持っていて、リュックを前に抱えていた。これでは、傘を差しづらい。「穂高、傘を一旦閉じて」と言って、穂高が傘を閉じた。俺は「もうちょっとこっちに寄って」と言って、穂高の腕を引っ張り自分の方に寄せた。「ちょっと!満!」

「これで物が濡れないからな」俺は穂高の方を見た。すると穂高は下を向いた。「どうした?」俺がそう言うと、穂高は「なんでもない」と返した。

雨宿りをしていた場所から離れ、俺たちは鎌倉駅へ向かった。電車内で他愛ない会話をして、穂高たちと別れた。家に帰り、疲れを癒すためベッドに飛び込んだ。そして……あれって……相合傘?と思った。俺は、穂高のことを考えた。いつも、一人でいて……お団子を食べる姿が……とてもかわいかったな。俺はベッドにうずくまった。なんだ、この感覚…

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