復讐系蘇り学生吸血鬼

柚凪月

第1話 吸血鬼

「…ろ。起きろ少年」


そんな言葉で目が覚める。


「うぅ…。ここは…?」


ずいぶん長く眠っていた気がする。

なぜか道路で寝転んでいて体の節々が痛い。

オレは確か…いきなり額に熱い感触がして…そして…。


「死んだ!?」


「大正解だ。100万点あげよう」


頭が混乱している…。取り合えす声の主を見上げる。

長い黒髪にシルクハット。マントにスーツに口元には牙。

オレは察した。こいつは吸血鬼だ。


「何者だ…?オレに何をした…?」


「私は吸血鬼エスカール・リ・ホワイト。ホワイトでいいぞ」


やはり吸血鬼。

そんなものが実在するとは思えないが、今は信じるしかない。


「…お前がオレを殺したのか?」


「いいや違う。私が君を助けてあげたんだよ。感謝しろよな」


「?ワケがわからねぇ。何でオレを助けた?誰がオレを殺したんだ?」


「君を助けたのは何となく。君を殺したのはクローズだ」


「クローズ?」


「クローズは無差別に人間を殺し、魂を奪うという変な組織だ」


…本当にわからん。ホワイトはクローズに敵対してるってことか?


「で、君とあの子が死んだ。私は偶然君を生き返らせることができた。

 でもあの子は死んだ」


「あの子ぉ?」


ホワイトが指差した方角には、私と同じくらいの女が倒れていた。

目と口から血を流し、額には赤黒いナニカが張り付いていた。


「まじかよ…死んでる…のか?あいつ」


「そう言ったじゃないか。話は聞きな」


「いやいや!人が死んでんだよ!!なに落ち着いてんだよ!」


「君こそもっと落ち着きな。で、君にはふたつの道がある」


「はぁ..はぁ..あ?道?」


「一つ。吸血鬼だとバレないように今まで通り生活する」


「え?オレも吸血鬼になってんの!?」


「言ってなかったっけ?」


「言ってねーよ!!もっと早く言えよ!!

 ってかさ、吸血鬼って日光で燃えたり血以外食べれなかったりしねぇの?」


「しないね。何それ?」


どうやら伝説はほとんど間違いなようだ。


「じゃあ人間と何が違うんだ?」


「死なない。正確には蘇る」


「へぇ。で、ふたつ目は?」


「あ、そうそう。ふたつ目は私と一緒に行動すること」


「じゃそれで」


「おぉ即答しちゃう?そんなに私のこと気に入ったのかなー?」


「お前と一緒に行動すれば、あの子を生き返らせれんだろ?」


「まぁそうだけど」


「じゃ、それだ」


「あの子とは知り合い?」


「いや知らない人」


「いい感じに狂ってるねぇ。私は好きだよそういうの」



とまあそんなこんなであんな感じになりました。

続きは次回!!

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