剛神武装


「とくとみるがよい!これが剛神武装じゃっ!と自慢げに懐から剛神武装を取り出すウィディア神」



「ただの長い棒ある!」

 とメイリャンがツッコミを入れる。


「棒の中心にあるスイッチを押してみよ」

 とウィディア神が言う。


 ヴォン!と両刃にビーム刃が出てきた。どうやらナギナタのようだ。



「これナギナタあるヨ! ワタシ薙刀使えるアル!」


「この子、名前はあるアルか?」


「電磁薙刀 冥月(めいげつ)じゃ!」


「なら今日からお前はツッキーで決まりネ! よろしくねツッキー!」

 ブンブンと得意気に振り回して見せるメイリャン。



「冥月じゃと言うとるのに……ほんにおもしろいやつじゃ」



「あれ? でもこれなんか手の形に凹んでるアルよ!」



「ああ……それはな、妹が使ってた武器なんじゃ。あまりに力を入れ過ぎて凹んでしまったのじゃろう。



「神サマ妹いるアルか! わた……し……も……zzz」

 カラン。と薙刀を落とすメイリャン。どうやら立ったまま寝てしまったようだ。



「寝たな」



「寝ましたね。マスター」



「戦いに闘って疲れたのじゃろう、このまま寝かしといてやろうではないか」



「しかし珍しいですね、生粋のインファイターであるレティア姫が武器など使っておられたなんて」



「ワシら3女神が1000年前、まだ旅をしておった時じゃな、使っておったのは……」



「おおそうじゃ、ちょうどよい、レティアに一度会いに行くとよいぞい、星のチカラの継承者の顔合わせじゃ」



「顔合わせ? レティア姫も継承者なのですか?」



「継承者ではないが、ワシら3女神はそれぞれ太陽系の3星に力を紐づけられておるのじゃ。『月はレティア、太陽はメイティア、地球はウィディア。というようにな』」



「ほっほっほ! ちとお喋りが過ぎたのう。これをレティアに持って行ってくれんか?」



「これは? 何か食べ物のようですが」



「牛の家(うしのや)の牛丼じゃあ~あやつの大好物なんじゃ」



「わかりました。レイン。メイリャンを」



「はい。マスター」

 レインが返事をするとメイリャンをおんぶするレイン。薙刀は腰に差して上げたようだ。



「レティアの狭間の世界にはその龍の扉を通っていくがよい。では任せたぞい」


 そして鋼鉄たちは、龍の扉へと入ってゆくのだった。



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