応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 第5部 主語と述語への応援コメント

    問いは、答えることに意味があるのではなく、問うことに意味があるらしい。
    いい言葉だなと思いました。

    哲学や数学のみならず、あらゆる学問がその実用性を問われて久しいものです。私たちは、人間であり、限界があります。その存在を認識する一つの手段としての意味で、「算出される成果を通して」それらの存在を認識していますものね。
    うってかわって、自らの肌に触れているということは、小説に書かれているとおり、知覚という経験を通して対象を認識しているということです。繋がれた手を通して、体温を通して相手を認識していたいと思うこと……それらを類例として、私達は「好き」と定義付けているのかもしれません。

    ニコマコス倫理学のように、行動理由を問い続けたときに、これ以上の限界を超えることができいまでに突き詰めると、それが「幸福」だからという回答にすべて帰結する、というのは有名です。が、「好き」と「幸福」の間にあった空白を、掛け渡しとして繋いでしまう、素敵な小説ですね。

    作者からの返信

    コメントありがとう。
    受け売りですが、文章の一部として機能していたら嬉しいです。