勇者達と魔王達の異世界共同性
新星離夢
第1話最後の戦い!
「おい魔王!今日こそこの我!勇者イクス•アーサーが決着をつけるぞ!」
「ねえイクス、それ恥ずかしいからやめてってなんか言えばわかるの?」
「…はい」
「ふはははは!勇者よ!この妾!魔王ネクロス•ヴォルガスを倒せるとでも思っておるのか!」
「魔王様、恥ずかしいのでやめてください」
「…うんわかった」
「まあいい!魔王覚悟しろ!ゴットソードナイト!」
イクスは神のように神聖な魔力を込めた一撃を魔王に叩き込んだ。普通の魔物、ましてや魔人や魔族ですら近づいただけで致命傷を負うレベルだった
「ふはははは!勇者よ!その程度が」
魔王はそれを簡単に交わした。全くと言っていいほどそれは無駄のない動きであった。
とうぜん致命傷はおろか擦り傷ですら白く光るその肌には当たっていない。
「私だって!フレアゴースト」
魔道士セレナがそう言った瞬間、幾つもの燃え盛る人魂が召喚され魔王ネクロスや側近兼四天王の一角シルフィアに襲いかかる。
悪役が使うようで趣味が悪いが強力な魔術だ。
「やりますねぇ…魔道士さん。ですがまだまだ未熟です!ダークネスボルト!」
シルフィアの手から無数の黒い球体状の魔力が出てきた。それはフレアゴーストを破りセレナやイクスを追尾する。
「くそ!ホーリークロス!」
このように攻防戦は三日三晩続いていた。途中でシルフィアやセレナは寝たりしてたが勇者と魔王は寝ていなかった。
ーーーーーーー
そして数時間振りのセレナとシルフィアが2人とも起きていた時。
「ハァハァ、この化け物が!」
「お前もだよ!なんで生身の人間が!」
「だが魔王…だいぶ魔素が減っていっているな…w」
「勇者…お主だって体力の限界だろうw」
イクスは否定しなかった。いや否定出来なかったのかもしれない。
そんな時空気の読めないやつが会話に割り込んできた。
「まあ私は元気一杯だけどね」
「私だって元気一杯ですよ」
セレナとシルフィアはネクロスとイクスに睨まれる。
勇者はセレナにウインクを3回した。
魔王は首を倉庫の方へ動かして何か取ってこいと言うジェスチャーをした。
そしてセレナとシルフィアは移動した。
セレナは自分のみなぎる魔力をドレインタッチでイクスに移す。
シルフィアは魔力を保存する魔道具を持ってきてネクロスに使った。
そして2人は魔力が全開になった。
そしてネクロスが言う。
「勇者、これで泣いても笑っても最後にしないか?お互いに自分史上最強の技を使い、生き残った方が勝ち」
イクスは笑う
「いいだろう、魔王!覚悟しろ!」
「いや巻き添え食らうよイクス!」
「そうですやめてください死んじゃいます魔王様!」
「ホーリーライトニングクラッシュ!!」
「デスシャドーボール!!」
世界が光と闇に包まれた。
相打ちだった。勇者と魔道士は死んだ、魔王も最後の四天王も死んだ。勇者の死も人々にとって、魔王の死も魔族にとって名誉の死であった。最大の敵を倒したのだ。
ーーーーーーー
『うっ、うーんここは?知らない天井だ』
僕は体を起こして周りを確認した右を見るとセレナは倒れていた。ベッドのようなものに倒れているので誰か助けてくれたのだろうか。左手を見ると包帯が取れていて封印が解かれている。どこへ行ってしまったのだろうか、邪神。それは置いといて何か管が左腕に刺されている。
『なんだこれ』
管に繋がっている方を見ると知らない文字が書いてあった。
『鑑定魔法』
魔法が使えない…?じゃあスキルだ!
僕は魔力感知のスキルを使ってみた。魔力がない。本来人や魔族に限らず生物は空中の魔力を魔素を使い集め構成するものだ。スキルはその魔素を使う。魔素は人の体の外に出さなければいくらでも使いまわせるし全て使っても一晩あればすぐに回復する。とてもコスパがよろしい。けど生活面で助かるものが多いので僕はあまり使う機会がない。
言葉がわからないので僕は言語翻訳のスキルを使ってみた。あの管は念のため外さないでおく。少し見渡してみたら黒い板状の…なんだこれ?うんなんこれ!動いてる!魔力ないのにどうなってるのすごい!
…というかここはどこなんだ?
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