運命の赤い糸!素敵ね!

だって、ああ

第1話 絡まった糸は断ち切るよね?

 ある朝、目が覚めると小指に赤い糸が絡んでいた。一瞬、指を切ったのかと思い一気に目が覚めた。

 時刻は7時前、いつもよりかなり早い起床だった。二度寝しなかったからだろう。

「なんだろう、これ、、、」

はて、昨晩は趣味の編み物に熱中していただろうかと思案したがそもそもそんな高尚な趣味はなかった。年中漫画を読んではゲラゲラ笑っている。

 常人は指に絡まった糸をそのままにはしない、私は糸を解こうと爪でカリカリする。しかし、結び目がほつれる様子は全くない。

「困ったな、、、」

 流石にこのまま学校に行くわけには行かないし、何より邪魔すぎる。

 仕方ない、と鉛筆たてに刺さっている鋏を手に取ると、ちょきん、と糸を切った。とたん

「い""っっ!」

 と、私の意識は変な声を上げながらシャットアウトした。




「、、ら!、、、やく、、きなさ、!なん、だと、、」


「うーん、うーん、うん、わかったよ、うーん」


 なんだ、うるさいな。今日の私は手強いぞう。まだまだ寝るぞ。


「もう8時前よ!遅刻するわよ!いいの!?」


「うーん、8時、うーんうん、」


そうか、そろそろ学校に着く頃かな。1限の数学めんどいなあ


「うん!?8時!?」


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