第7話:妊娠までするのか?、ガイノイドなのに?

生まれ変わったネルとの本格的な生活がはじまった。

まるで新婚さんのような甘くてラブラブな生活。


もう人間の女性を探そうなんて気にならない。

子供もいらない。

ネルがいてくれたら、それでいい。


で新しい体になってまず驚いたのが、なんとネルは普通に俺と一緒に

ご飯を食べるってこと。

まるで人間の女みたいに・・・。

おまけにモノを食べるくらいだからちゃんと消化もして排泄もする。


そしてセックスだって普通にでっきちゃうときてる。

一宮さんが言ったとおりネルは風俗で勤めていたのか体はセクサロイドだった

からね。

確かに脳殻だけの時とは俺の生活環境がガラリと変わった。


俺はガイノイドやセクサロイドについての知識は少しかじったくらいだ。

当然、男だからセクサロイドがセックスをするために作られたガイノイドだって

くらいは知っていた。


でもって俺はネルに感謝された。


「ありがとう、マサキ  ・・・はい約束」


そう言ってネルは俺をハグしておまけにクチビルにチュってしてくれた。


「えっ?えっ?・・・なに急に」


「私の脳殻救い出しに来てくれたらハグとチューしてあげるって言った

でしょ?」


「あ〜忘れてたわ」


それから俺はどこへでも行ける体になったネルを連れて外にデートにでかける

ようになった。


映画館に、遊園地、水族館・・・美味いものも食べに行った。


朝はネルに起こされてハグとチューされてバイク屋に出かけて行った、

充実していた・・・ただ一つを除いては・・・。


相変わらずネルからスマホを通して仕事の邪魔をされていた。


スマホを取らないと帰ってからめちゃ起こる、スネる、ダダこねる。

何度言っても会社にかけてくる。


《マサキ〜今なにしてるの?》


からはじまる・・・。


「仕事に決まってるだろ」

「毎日、毎日よく飽きないな」


《仕事って言ってながら浮気なんかしてるんじゃないの?》


「するか、そんなこと真面目に働いてんだよこっちは」

「もうさ、おとなしくしててくれないか?いい子だから」

「かけてくるなよ」


《冷たくない?》


「僕はホットな男なの・・・燃えてるよ、触ると火傷するぞ」


《うんうん・・・してみたい、火傷》

《そうだ・・・一応ね、生殖機能チエックしたら大丈夫だった》

《だからいつでもできるよ、エッチ》


「まじで言ってる?・・・・」


《まじまじ・・・だから早く帰ってきて》


「していいのか?」


《いいよ、ちゃんとシャワーしてキレいキレいしとくから、だから早く帰ってきて》


「分かった・・・今日、早引きするわ」


ってことで俺は、慌てないでスピード違反して一目散にレジデンスに帰った。


「ただいま〜」


って帰るとネルがすぐ抱きついてきて僕の手を引っ張ってベッドの部屋に

連れて行った。


「ようやくエッチできるようになったから・・・」


「ようやくって?・・・俺はてっきりネルはそういうこと嫌いなのかって思ってた」

「だから誘っちゃ悪いかと思って・・・」


「そんなことないよ・・・ずっとマサキとしたかったもん」


「え?じゃ〜なんで今まで、したいって言わなかったの?」


「うん、生理だったから・・・人間の女性の生理とはちょっと違うけどね・・・ 」


「生理?・・・・生理って?」


「いいから・・・来てマサキ・・・」


「ちょっと待て・・・生理ってなんだよ、それ?」

「子供も産めないのになんで生理になんかなるんだよ」


「いいから・・・」


「まさか?最近のセクサロイドは妊娠までするのか?」

「そこまで行ったらもうガイノイドの範疇はんちゅう超えてるじゃん」


「もう、ごちゃごちゃ言わないっ!!するの、しないの?どっち?」


「ま、まじでか?・・・妊娠するのか?・・・ガイノイドが?」

「ちょ、ちょい待ってな」


「ちょっと〜どこ行くの?」


「俺、今からコンドーム買って来るから・・・」


つづく。

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