ごみ箱

山田

トイレ

 書くことなんてない。書くことなんてない。でもいま書いている。鈴虫が鳴いていて、俺は今日も独りだった。でも独りでよかった。でも何も変わらない日々は嫌だった。だから書く。小バエがいる。いつもいるさ。なにをしたかって、トイレでオナニーしただけだ。他にはなにも。くしゃみをすると誰かが思い出してくれてるのかなと思って、ちょっと嬉しくなる。ただほこりが鼻の中に入って、粘膜が反応して出ただけだろうけど。川端康成の本はじめて読んでるけど、意味はわかんないけど、なんか儚いね。変態だね、彼は。

 もう書くこともない。どうでもいいし、どうでもいい。ただあと数回シコって寝るだけだ。そんだけの日々なんだから。

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