変身

「え、なに…これ」

次第にはっきりしてきた視界の中、奈緒は自分の手が光を放っているのに気がついた。その光はスマートフォンから発せられるような、青白い光だった。そして、全身が少しずつ変化していくのを感じた。皮膚は青白い光を帯び、髪はコードのように絡み合い、目はデジタルディスプレイのように変化していく。

「私、人間じゃなくなってる?」

奈緒は自分がデジタルな存在に変身したことを悟った。

「どうしよう…どうやったら直るんだろう?」

そう思い、奈緒がGoogle検索をしようとした瞬間、まるで掃除機に吸われたかのように猛烈な勢いでスマートフォンに吸い込まれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る