第159話 交渉

一馬は戦場での活躍をきっかけに、人類軍と早速交渉を開始した。まず、一馬は指揮官に向かって毅然とした声で言い放つ。「なぁ、俺、今から各国の王様に会いたいんだけどさ、どうやったらいい?」


指揮官は一瞬戸惑いながらも、「いや、さすがにそれは…ちょっと難しいんじゃないか?」と返す。しかし、一馬は怯むことなく、「じゃあさ、王様に会えないんだったら、俺たち二度と援軍に行かないから。どうする?」と、さらにプレッシャーをかける。デニちゃんが隣で「そうだぞ、我々は貴重な戦力だ。いなくなったら困るのはお前たちだぞ」と真面目な顔で一言。


その真剣な言葉に、指揮官は額に汗を浮かべ、「ちょ、ちょっと待ってくれ。すぐに上層部に掛け合ってみる!」と焦りながらその場を去った。


しばらくして、一馬とデニちゃんは、次々と各国の王たちとの謁見を許されることになった。王座の前に立つ一馬は、自信たっぷりに話し始めた。「皆さん、ちょっと聞いてください。今、ある場所に小さな名もない村があるんですよ。まぁ、何もない村なんですけどね、その村のすごいところは、なんとモンスターがまったく発生しないんです。どのくらい平和かっていうと、防壁を作る必要がないくらいなんですよ!」


一馬は王たちの反応を見つつ、さらに続ける。「そんな村、どうですか?貴族の別荘地とか、武勲を立てた兵士たちの家を建てるにはもってこいだと思いませんか?しかも、その村ではめっちゃ大きなカブが育つんです。食べ物に困ることはありません!」


すると、王たちの中には渋る者もいたが、一馬の熱意とデニちゃんの確かな実力を認めた王たちは、こう言った。「開発資金は私が出そう。しかし、一つ条件がある。お前とその鶏のような優秀な戦士が戦場には必要だ。これからも戦争に参加してくれるなら、その村の発展に寄与しよう」と。


一馬は王たちの言葉に真剣に頷き、「承りました」と一言だけ返し、その場を去った。彼はデニちゃんと共に、この村を守るため、そして平和な未来のために、再び戦場に立つ決意を新たにしたのだった。

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