第11話 報酬を手に目指すは夜の店
宿に帰るとカリーが出迎えてくれた。
魔法陣を作ってみたので上手く発動するかのチェックをして欲しいとのこと。
カリーは何気に頭が良くて、このまま行くと俺よりすごい魔法使いになるのではないかと少し楽しみになっている。
出してきた魔法陣は毒無効が時間をかけて効いていく魔法陣。リジェネの毒無効バージョン?だな。なんでも下水掃除をしてるお兄ちゃんのために考えたのだとか。優しい妹だ。
「素晴らしい出来だ。なんの問題もないよ」
「ほんと!!やった!!」
「ロドニー、カリー、ただいま」
「おぉ帰ったか」
「お兄ちゃん、臭い…」
「え⁉︎」
俺はバッツにクリーンをかけてあげる。
「バッツ、今日中にクリーンの使い方を教えてやるよ」
「あぁ、頼むよ…」
妹から思わぬダメージを喰らったバッツだったが、カリーが作ってくれた毒リジェネの話を聞いて大喜び。あっという間に機嫌が戻り、明日も下水掃除を頑張ると言いながら魔力放出をやっていた。
翌日
「アリアナさんおはようございます」
「あぁ!!ロドニー君、おはよう。悪いけどギルドマスターの部屋へお願い。帰る時にまたここに寄ってね、昨日のクエスト報酬を渡すから」
「分かりました」
気のせいかアリアナさん急に距離が近いような…将来有望な冒険者だから仲良くしておこうと言うやつかもな。
「来たか。さっそくだが、ゴブリンもオークもお前の報告通りだった、だったんだが、一つだけ教えて欲しい」
「なんでしょうか?」
「オークの集落はどうやって全滅させた?」
「ん〜、教えないとダメですか?」
「本来なら答えなくて良い。ただお前の力を正確に把握したいんだ。ランクをどうするか迷っているんだよ」
「なるほど。そう言うことですか…ならゴブリンの集落も僕が全滅させましょうか?ギルドマスターか偵察の人が付いてきてくれても大丈夫ですよ」
「本気か?」
「そうですね、死体の後始末だけでも誰かにやって欲しいのが本音です」
「…分かった。俺が行こう。悪いが俺にも準備がある、午後からまた来てくれるか?」
「分かりました」
部屋を出て、アリアナさんのとこに寄って報酬をもらう。
報酬は全部で金貨10枚。日本円にすると10万円。思ったより多くてびっくりだな。
昼まで時間できたし、どこかお店巡りでもしようかな。
「おぉロドニー」
「ランスさん、蒼炎のみなさん、おはようございます」
「クエスト迷ってるのか?」
「いえ、それが…」
今までのことを簡単に説明。
「お昼まで時間どうしようかな〜って」
「なんだよその面白そうな話。俺たちも付いて行っていいかな?」
「ちょっとランス、1人で勝手に話を進めないで」
リーナさんが止めに入る。
「だってよリーナ、ロドニーの魔法が見れるんだぞ?」
「それはそうだけど…」
「私、行きたい」
「ちょっとライラまで」
基本的にエンリケさんは口数が少ないからこう言う話には入ってこない。どちらでも良いのだろう。
「僕はギルドマスターが許可すれば、なんでも良いですよ」
「さっすがロドニー、話が分かるじゃねぇか」
アリアナさんに頼み、ギルドマスターへ報告。ギルドマスターも俺が良いなら良いと言うことで午後にまた集まることに。
時間まで俺は街の探索に。
目的地?そんなもん娼館探しに決まってるだろ!!けっこう収入もあったし、振動魔法の真価を発揮する時なのだ!!
さすがにこの姿で店の前まで行くと恥ずかしいので、こう言う時の為に作っておいた変装魔法。堂々とお店を探し、なんなら値段も確認。今の所持金でも十分に楽しめるな。
ついでに色んなお店を見てたら時間になったので魔法を解除してギルドへ戻る。
「みんな揃ったな。じゃぁ向かうか」
ギルドマスターの声で出発。
よーし夜の楽しみの為に頑張るぞ!!
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